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2026/06/20 12:30

『プラグマタ』開発者インタビュー:父の日スペシャルイベントを終え、開発中や発売後の思いに迫る

6月18日に開催された「『プラグマタ』大ヒット記念! 父の日スペシャルイベント」後、メディア合同で大山直人プロデューサーと趙 容煕(チョウ ヨンヒ)ディレクターにインタビューを行った。

イベントの振り返りと田中美央さん(ヒュー役)と東山奈央さん(ディアナ役)へのインタビュー記事はコチラ

写真左:大山直人プロデューサー(以下大山) 写真右:趙 容煕ディレクター(以下趙)

──新規IPで200万本は近年としてはかなり異例のヒットかなと思います。これだけユーザーに受け入れられたのは何が要因だったと感じていますか?

 新しい遊び(アクション+パズル)というところもあると思いますが、それよりも受け入れやすいキャラクターが一番大きかったのではないでしょうか。新しい要素が魅力的であってもやってみないとわからないところもあって、そこの入口の壁は大きいものなので。そこをキャラクターで手繰り寄せてもらったかと思います。

大山 先にキャラクターの部分で興味を持ってもらい、ゲームシステムも気になった方たちが体験版を触って面白いと感じてもらえ、そこから評判が口コミで広がって本編も買ってみよう…というような導線が不足なく組めたというのが大きかったと思います。

▲2025年に「ガンシューティング+パズル」というゲームシステムが発表された際は戸惑いの声もよく見られたが、その後ディアナのかわいさにフィーチャーした公式のプロモーションで興味を持った人が大きく増えた印象。今の時代、やはりキャラクターが強い! もちろん肝心のゲーム内容が楽しくなければ現在のような評価には繋がっていなかったはず。

──実際ユーザーの皆さんもディアナから興味を持ってゲームプレイされた方も多いかと思います。ディアナのキャラクター性については開発の初期段階から決まっていたのでしょうか?

大山 イベントでも少し触れましたが、ユーザーに受け入れやすくなるように、削ったり増やしたりして調整は行っています。2020年に公開されたトレーラーだと物静かで無口な印象もあったと思うのですが、無口すぎるとそれはそれでキャラクターの存在感が薄くなってしまって。それでゲームプレイを通して見た時に楽しめる調整は適宜追加している形でした。

──イベントでディアナのあざとさをチェックする警察機構がいるとお話をしておりましたが…。

 そのディアナ警察は皆女性スタッフなんです。女性キャラクターのあざとさというのは、同じ女性の方が気づきやすくて。男性だと違いがよくわからない部分も、女性だとそこを見抜ける力があるんですよ。

大山 キャラクター性を定めるというのはすごく難しいことで。発売後はキャラクターに大して「どういうキャラか」という共通認識を持てるじゃないですか。でも開発中はキャラクター性が変わる前提なので、基本的な軸を決めたとしても先端がブレやすくなってしまうんです。その揺らぎの部分をチームみんなで補正しながら、今のディアナのキャラクター像に仕上げというイメージですね。

▲記録媒体のデータを口から吸い出したあと、ポイと雑に投げ捨てるのもかわいさと子どもっぽさのバランスが取られていて面白い。

──REエンジン(カプコン内製のゲーム開発エンジン)だからこそ実現できた要素はありますか?

大山 REエンジンは過去のタイトルのノウハウを蓄積しているエンジンになっており、今作っているタイトルのニーズに沿った機能を足し続けて次のタイトルに繋げていけるんです。1つ例を上げると、ディアナの髪は「ストランドヘア」という技術が使われています。これはもともと別タイトルでショートヘアの範囲で研究されていた機能だったのですが、『プラグマタ』でロングヘアでチャレンジしてみることになりました。というように、当初別タイトルで研究されていたものを本作でアップデートして、それが次のタイトルに繋がっていくようなことがREエンジン一番の強みかと思います。

▲いくつかに分割された髪の塊ではなく、髪の毛一本一本がディアナの動きにあせてなびくという画期的なシステム。プレイして「髪バサバサうごいですごい!」と感じたプレイヤーも多いのでは。

──本日のイベントで開発の過程を追う特別映像が公開されました。開発が難航して社内でも酷評の嵐という状況から、4ヶ月という短期間で持ち直した要因はなんだったのでしょうか?

 あれば編集上の流れで「4ヶ月で乗り換えた」ように見えますが、実際は4か月だけではなく、それまでの失敗を通してだんだん答えが見えてきて成功に繋がったという感じですね。失敗した部分もそれを捨てずに資産として利用していく形で開発していたので、そういった部分が持ち直せた要因だったかなと思います。

──200万本のヒットかつユーザーレビューも大好評ということで、ここまでの手応えは開発チームとしては予想できていましたでしょうか?

大山 予想以上でした。本当にありがたい限りです。

 予想を遥かに越えましたね。

──発売後、ユーザーからのフィードバックで印象に残ったことはありますか?

大山 感想的な面では楽しんでプレイしていただけているのと、「泣いた」っていうコメントが一番多く目立っていましたね。ゲームのバランス部分に関しては、トレーニングシミュレーションの最後が難しすぎるというご意見を多くいただいていたので、そこは明日(現在配信済み)のアップデートで対応させていただくことになりました。

▲トレーニングという名ではあるが、実際は激ムズチャレンジモードのトレーニングシミュレーション。全体的に難度が高くお題達成のシビアなうえ、報酬が貴重品かつトロフィーや実績に関わってくる要素でもあるので、苦労しながらプレイしたユーザーも多い。評価の高い本作の中でも残念だった部分として上がりやすい。本編は本当に面白いのだが…。

──発売後、開発チームではどのようなやりとりがありましたか?

大山 みんなエゴサしてます(笑)。それを拾ってみんなでリアクションしてますね。

 「有名人がこんなこと言ってくれてる!」とか(笑)。それを見ながらチームに共有して自身を得たり、逆に酷評のコメントを見て悲しんだりもしながら…。

大山 ここはもう少しこうしておけばよかったな、みたいなものもありつつ。とは言え、当時のチームとしては全力で出し切った結果の評価だと思っています。全体的にはにこやかな気持ちでエゴサしていますね。

──フィードバックで意外だったことってありますか?

大山 予想以上に若い方がプレイしてくれている印象がありました。ユーザーのコメントとかだとどうしても埋もれてしまう部分ではあるんですが、チームの関係者のお子さんだったりとか。イベントで会った方々から「うちの子どもがプレイしていて」みたいな話をよく聞いていて。そこはすごい意外でしたね。

─そのあたりもディアナがきっかけだったりするのでしょうか?

大山 それもあるかもしれませんが、他ゲームを通してアクションシューティングがうまくなっているお子さんが増えているのかなと思います。そういう方はサクサクパズルもできるようで、「スムーズにプレイしている」という話を聞きました。

 ジャンルがSFということで、最初は女性ファンがあまりいないかなと思ったんです。どちらかというと男性ファンが多いジャンルなので。でもYouTubeとかインフルエンサーを見ているとむしろ女性ファンの方が多くて、そこもすごく意外でした。

大山 今日も父の日イベントと言ってはいますけど、お母さんの皆さんも楽しんでいただければ(笑)。

 あと、ディアナが拠点で絵を描いてくれるシーンがありますが、あれはチームからもユーザーにうれしい思いを感じてほしいということで実装しました。ただ「絵もらってめっちゃ泣く」とか、あそこまで感動してくれるとは思っていなかったです。そこまで!?みたいな(笑)

大山 「もう泣いた」って、本当に!? 早くない!?って(笑)。

▲イベントのチャット欄でも「泣ける」と言われていた絵をくれるシーン。普段誰からも優しくされない孤独な層にとっても、こういうシーンは刺さるのです。

──イベントでキャストはデモテープを聞きながらエンディングのシーンを思い浮かべた、とお話があったくらいエンディングを重点的に考えてたかと思います。こだわった点などありましたらお聞かせください。

 新規IPだからこそ、クリアした後でも記憶に残るゲームを作りたかったんです。エンディング曲はボーカル曲にして、音楽聞くだけでタイトルが思い出すようにもしたかったので、サウンド班にもそういう依頼をしました。それで自分の中では最初からずっとこのエンディングを成り立たせるためにはどうすればいいのかっていうのを考えていて、キャストを決めるときもエンディングで言うセリフにぴったりハマるかどうか、演技を一番大事に考えていたんです。それでお二人(田中美央さん、東山奈央さん)の声が自分の想像したエンディングの中でぴったりだったので、決定したという形ですね。

▲イベントでの田中美央さんと東山奈央さん。トークから役作りに対する入れ込み具合や、キャラクターや作品に対する想いも強く感じられた。

──真エンディングについてお聞かせいただきたいのですが。

大山 ご想像にお任せします。

──それ以上なにか言えることはありますか…?

大山 (笑)。見ていただいたものがすべてとしか言えないです。

 可能性はいろいろあるということで…。

──『プラグマタ』にかけてきた思いと、今こうして大ヒットを達成した思いの変化はありますか?

大山 開発中から気持ち作りはチームみんなあまり変わっていなくて、作っている最中も作った後も、「自分たちが作ったゲームを誰かに楽しんでもらいたい」という気持ちです。大変だったぶん、200万人の皆さんが喜んでいるっていうのは頑張った甲斐があったかなと。

 最初は新規IPを作らなくてはいけないというプレッシャーと、ディレクターとしては初の作品というプレッシャーもさらにありました。これを成功させなきゃいけないと色々考えすぎて、逆にアイデアがなかなか出せなかった時期もあって。結局根本的に自分がやりたいのは何か?となった時に、このゲームに行き着き、そこからどうすればいいのか分かるようになってきたので、結局自分が好きなものを信じてやっていくのが一番大事だなと感じました。

▲去年最初に試遊した範囲では「結構コアなゲームかもしれない…?」と思ったものの、ヒューとディアナのキャラクター性、実際やると楽しさがわかるゲームシステムで最終的に多くのユーザーに受け入れられることになった。1周クリアまで10数時間くらいで終わるボリュームなものの、ゲーム体験の素晴らしさで満足感が高かった作品かと思う。今後もアクションを楽しめるようなDLCや、続編を期待したい。

おわり

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