『ロックマン:デュアル オーバーライド』開発者インタビュー:ロックマンとブルースで違った攻略性ができるように。今回のブルースはセリフも多い!
東京ゲームショウ2026の会場にて、『ロックマン:デュアル オーバーライド』の南谷洋行プロデューサー、生田真也ディレクター、小牧信介アートディレクター(ロックマンX3、トロンにコブン、ロックマンエグゼシリーズ、流星のロックマンシリーズ)、石原雄二アートディレクター(ロックマンダッシュシリーズ、ロックマンエグゼシリーズ、流星のロックマンシリーズ)の4名に3メディア合同で話を伺った。
なお、TGS前にメディアのみブルースの試遊体験も行っている。動画撮影はできなかったためそちらの様子を皆さんにお伝えすることはできないのだが、今回はブルースのアクション周りなどについても紹介していく。

写真左から南谷プロデューサー、小牧アートディレクター、石原アートディレクター、生田ディレクター。
トゥインクルガールが大反響!
──8月のgamescom以降、様々な発表がありました。カプコンさんから見て反応の手応えはいかがですか?
生田 トゥインクルガールを発表した時に、『ロックマン』らしくない部分もありつつ、『ロックマン』らしいキャラクターが出ているというところで想像以上の反応がありました。
石原 早速ファンアートが次から次へと上がっててびっくりしました。すごく受け入れてもらえたのを感じております。
──トレーラーを出すまではドキドキしていた部分はありますか?
生田 それはありますね(笑)。かなりチャレンジした部分もあるので。今回のロックマンは頭身が上がってかっこいい形のディテールになっているのですが、その流れでトゥインクルガールを制作し、開発チームの中でも評判がよかったデザインです。それがユーザーの方々にも受け入れてもらえたかなという手応えはあります。
小牧 これまでのロックマンの記号というところに、プラスで新しいラインも入っています。例えば太もものラインとか、今までのボスにはやっていなかったデザインの取り方が石原さんの方から出てきて。そういうデザイン面での新しい試みがスムーズに受け入れてもらえたのかなという印象です。
石原 これまでのユーザーさんとも違う新しい人たちにも響いてくれたらいいなと思ってデザインをしたので、そこがうまくいってくれたかなと感じています。
──トゥインクルガールはシリーズファンの方から「エグゼの方向性っぽい」という反応が見られましたが、デザインがエグゼシリーズなどを担当された石原さんということで、やはりと。
石原 エグゼ味はにじみ出ているかもしれないです…(笑)。『ロックマン11』の時にもエグゼっぽいデザインのボスもいたのですが、それはあえて意識していました。これまでのデザインラインからちょっと幅を広げたいなと思って、わざと変化を入れた部分です。今作に関しては意識的に従来のデザインから変化を入れた部分と、エグゼの方向性に自然と寄っていったのが半分ずつくらいですね。
──トゥインクルガールって、ずばりブラストマンの妹ですか? 確かにポーズが一緒だなと思って。
南谷 (笑)。ネットではそういう投稿も見かけましたね。
石原 何か繋がりがあるだろうなとは思って書いてました。
南谷 公式の設定としてはお答えできないですけれども、デザイン面で影響を受けた部分はあるということで。

──ブルースは『ロックマン10』から実に17年ぶりの登場となりますが、今作で企画段階から登場させようとは決まっていたのでしょうか。
生田 はい。一番最初から決まっていました。同じステージを遊んでもロックマンとブルースでは全然違った攻略性があるということを実現してみたいというところもありまして。なので戦い方も違いますし、ボスを倒すことで近距離戦のシールドを使った何かしらの攻撃が追加される要素もありますし。あと試遊した際に気づかれたか分かりませんが、敵の配置が実はロックマンとブルースで違うんですよ。そういった遊びごたえがある部分をしっかり目指して設計しました。
ブルースを最初に発表した段階からユーザーさんから「近接タイプじゃないか」「盾を使った攻撃をするんじゃないか」とかいろいろ考察があって。まさにその通りではあったので、ユーザーの皆さんもブルースにそういうイメージを持ってもらえてたというのはうれしかったですね。

──TGS前のメディア向け取材ではブルースだけが使えてトゥインクルガールステージをプレイできるという内容でした。『ロックマン10』の時はロックマンとブルースでそれぞれストーリーが分かれていた構成でしたけど、今回はどのようになるのでしょうか。また、操作キャラクターを切り替えながら進めることもできるのでしょうか?
生田 途中で切り替えはできず、ロックマンとブルースで別進行になります。進行状況は共有されません。ストーリーについては基本同じものの、主人公がロックマンとブルースという形で、セリフ回しや性格の違いもしっかり楽しんでいただけるように作っています。
──過去作だとブルースはスポット参戦がほとんどで、ストーリーに絡んだことはなかったですが、今回は結構セリフもあるのでしょうか?
生田 ありますよ。ロックマンって正義の心というところがありますけど、ブルースは意味ありげなキャラクターではあります。それがストーリーに関わっていくうえで、セリフ部分でも魅力的なところを感じられるかと思いますね。
──ブルースの背中に何か装置が付いていますが、これはどういったものでしょうか。
小牧 これは私がデザインしたものです。もともとブルースってオフィシャルでは構造を明確にしていなかった部分が背中だったんです。シールドがどう背中に設置されているかとか、具体的に公式では公開していなかったかなと思って。今回は3Dモデル化にあたって詳細にデザインを詰める必要があったので、改めてブルースのデザインをディテールアップしました。
ブルースは動力が不安定でオーバーヒートしやすいという設定をデザインにも取り入れ、各部に排熱用のスリットが入っているデザインにもしています。ファンの方が背中の装置に気づいてくれているポストとかも見て、すごく嬉しかったですね。

ブルースのコマンド技はカスタマイズ可能
──ブルースのアクションついて、試遊した際はゲージを消費して盾を使った3種類のコマンド技(↑+△のアッパー攻撃、←or→+△の突進攻撃、↓+△の投擲攻撃)が使用できました。そちらについて詳しくお聞かせください。
生田 初期から使えるのがブーメランです。アッパーとシールドジェットはボスを倒して入手する形で、他にもいくつか用意されています。


──コマンド技がロックマンでいうところの特殊武器ポジションで、入手したものから3つを自由に装備できる形ですか?
生田 その通りです。8台のボスを倒して何が習得できるかというところも楽しみにしていただければ。その他にも通常攻撃がさらにパワーアップするという要素もあります。
──公式で「コマンド技」という表現でしたが、例えば波動拳のようなコマンド入力をするというわけではないのですよね?
生田 そういった入力はありません。基本的にはシンプルな操作で遊んでもらいたいので。
──オーバーライド状態はロックマンと基本的な仕様は同じですか?
生田 同じというわけではなく、「ビックバンストライク」が使えるなど、技が異なります。弾の射程も違いますし、攻撃力はブルースの方が高めになっているなど、違いはありますね。
──ロックマンとブルースで得意分野や使用感が明確に分かれている形にはなるのでしょうか。
生田 ロックマンは近距離から遠距離までバランスよく対応できるように設計されていますが、ブルースはインファイト気味に自ら近寄って戦うスタイルです。そのぶん攻撃力が高いうところでメリハリを付けていますね。
あとボタン長押しで溜めることで強力な攻撃もできるようになっていて、地上で放つとブルースストライク、空中で放つとブルーススラッシュになります。他にもシールドブーメランも溜めることで飛距離が伸びる要素とかも。

──ブルースの方が受けるダメージが大きいということはないですか?
生田 それはありません。先ほど話にあったコマンド技についても、ロックマンみたいに武器を選択してから使うのではなく、あらかじめセットしてから出せる形で、シールドジェットからアッパーへ連続で繰り出すこともできます。ただインファイトが強すぎてしまう部分もあるので、オーバーヒートゲージ(※)が最大まで溜まると一定時間技が使えなくなるというデメリットを加えました。オーバーヒートゲージは「排熱」というアクションを使うことで減少させられるので、クールダウンしながら戦っていくといった遊びを明確に分けています。
※コマンド技を使うごとに少しずつ画面上部にあるオーバーヒートゲージが溜まっていく。ゲージは時間経過でも回復する。
南谷 テクニカルではありますけど、決してネガティブな方向ではありませんのでそこはご安心ください。やり込んでいくことで使いこなせるようになってくると思いますよ。
生田 流れるように連続でコマンド技を出したあと、ピシュっと排熱するっていう一連の動きが特徴ですね。オーバーヒートゲージ管理をしながら戦っていくのがブルースのスタイルです。
小牧 先ほどお話したブルースは動力に問題があるという設定をうまく活かして、オーバーヒートにならないように排熱していこうという、キャラクター設定とゲームの遊びをちゃんとリンクさせる形を狙った部分もあるんですよ。
──カスタムチップについては、ロックマンと比べて装備できるチップの違いや数などはありますか?
生田 装備できる数については違いがありませんが、ロックマン専用、ブルース専用のチップもあります。

──以前のロックマンではブルースは被ダメージが大きいという特徴ありましが、先程今回はないとのお話でした。こちらはどういった狙いでしょうか。
生田 積極的に攻撃できるキャラクターにしたかったので、明確な弱点は設けたくなったんです。ブルースの体力が低いとか、ダメージが大きいとかそういう部分は守る必要もないかなと思っていたので、シンプルに戦い方が違うキャラクターということを表現しました。
──ロックマンのオーバーライドのデザインでこだわった点はありますか?
小牧 ロックマンXのかっこよくディテールアップされる方向とは違って、少しアンバランスな部分とか、リスキーな状態であることがわかるデザイン構成にしています。長時間その形態でいることはできないんだなと、見てすぐ伝わるようにしました。

──最初は別のデザインの方向性もあったのでしょうか?
小牧 いえ、最初から石原さんの方で提案がありましたね。
石原 こういうコンセプトにしたらどうかな、と書いたものがそのまま今のオーバーライドの姿でした。
──2nd トレーラーでブルースのオーバーライドは変身途中が映っているのみでしたが、そちらのデザインについてはいかがでしょうか。
小牧 ブルースのオーバーライドの姿にふさわしいデザインになるよう、社内でも色々議論してあの形にチャレンジしています。モデルの構造としても矛盾がないよう、しっかり作っています。

──ロールちゃんについて、今のところ姿が判明しているのがリザルト画面に出てくるアイコンだけかと思います。先日配信された『プラグマタ』とのコラボで、ディアナをロックマンのロールに近いデザインにすることができました。あの姿が今回のデザインというわけではないのですよね。
石原 あれは『プラグマタ』のチームが、あの世界観でロールを出したらどうなるかって考えてデザインしてくれたものです。私も監修はしましたが、今回のロールがあのデザインではないですね。
初心者のフォロー部分は現在検討中
──前回のインタビューでボス戦は何度もリトライしていく設計とのことでしたが、残機がどれくらい集まりやすいかというのは気になりました。もしアクションが苦手な場合だと、ステージを何度もやり直していくことにもなるのかなと…。
南谷 残機についてはまだ調整中です。そういった声にお答えする形で何かできないかっていうのは検討しています。
──試遊の際に「落下した際に助けてくれる」という救済措置というのがあるともチラッと聞いたのですが。
生田 それはチップのことですね。今回の試遊版には入っていませんでしたが。幅広いユーザーに遊んでいただけるよう、いろいろと工夫はしております。チップは50種類以上用意しているので、チップの構成次第で攻略していけるバランスにはなっているかと。
ステージセレクト画面でチップをカスタマイズできるので、今の組み合わせで突破するのが難しいと感じたら、構成を変えてチャレンジしてみてもらえるとうれしいですね。例えば各ボスの1ステージ目だけをクリアしていきネジを集め、チップを交換してロックマンの強化を優先していくこともできます。「このチップを使えば攻略しやすいんじゃないか」と試行錯誤してもらえれば。
──ロックマンの相棒であるラッシュですが、試遊ではカスタムチップセットを選ばない際に呼ぶことができました。製品版ではどのような形でしょうか。
生田 ラッシュはチップになっています。例えばネジも取りにくいところにあることがあるので、そういう時にラッシュの出番が出てくるかと思いますね。
──ステージクリア後にスコアが出ますが、あちらって記録用のみの要素でしょうか。特定のスコアに達すると報酬がもらえる要素はあるのかなと思い。
生田 報酬的なものは用意していません。あれはユーザーの皆さんでスコアを競っていただきたいなと思って採用した要素です。今作ではチップを付け替えることでいろいろなプレイスタイルができるので、構成を変えながらベストスコアを更新していく遊び方も楽しんでいただけます。
──オンラインランキングもあるのでしょうか?
生田 オンラインランキングはありません。どういったカスタムチップを装備していたかなども記録されるので、それをSNSなどでシェアしてもらって、皆さんで試行錯誤や切磋琢磨してもらいたいという思いです。

おわり
ロックマン: デュアル オーバーライド
■発売日: 2027年春予定
■対応ハード: Nintendo Switch 2 、Nintendo Switch、PlayStation5、PlayStation4、XBOX Series X|S、XBOX on PC、XBOX One、Steam、Epic Games Store
■ジャンル: アクション
©CAPCOM
※画面は開発中のものです。実際の使用とは異なる部分がございます。



