ゲーム
2026/08/29 16:00

『ロックマン:デュアル オーバーライド』開発者インタビュー:ロックマンらしさはそのままに、過去作にとらわれない新しいゲームデザインにチャレンジ!

トゥインクルガールのデザインが話題沸騰! 『ロックマン:デュアル オーバーライド』の南谷洋行プロデューサー生田真也ディレクターと、『ロックマン』和泉真吾シリーズプロデューサーに3メディア合同でインタビューを行った。なお、ブルースに関する質問は不可となっていたのでご了承いただければ。

ここからロックマンに入ってもらっても大丈夫

──『ロックマン』シリーズで8年越しの新作タイトル発表となりましたが、新作の開発に至った経緯を教えてください。

和泉 とても長い期間お待たせしてしまいました。『ロックマン11』が2018年10月発売でしたので、リリースの来年時点で9年ぶりの完全新作。2023年に『ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション』、今年は『流星のロックマン パーフェクトコレクション』を発売しましたが、完全新作を出せていなかったのは心苦しく思っていました。

ただその間、何もしていなかったわけではなく、色々な試行錯誤を続けて新しい可能性を模索していて。開発体制をベストな状況にして、40周年の節目となる2027年になんとしても完全新作を出すぞという強い気概を持って挑み、ようやく面白くてかっこいいロックマンができたということで発表に至りました。

──完全新作を本家シリーズのロックマンにしたのは、もともと決まっていたのでしょうか。

和泉 40周年のタイミングでどのシリーズを出すのが正しいかを総合的に考えたとき、やはり元祖『ロックマン』をファンの皆様へお届けするのが最優先となりました。

──今作はナンバリングが外されましたが、こちらはどういった狙いでしょうか?

和泉 歴史の長いシリーズなので当然ファンの方々にお届けするのが第一ではあるのですが、今後のことを考えると新しいユーザーの方にも遊んでいただきたいという思いがあって。ナンバリングの数が大きくなると、どうしても敷居が高い印象が出てしまうんです。それで「ここからロックマンに入ってもらって大丈夫です」という思いを込めて、ナンバリングを外すことになりました。

──今作は『ロックマン』後期シリーズの要素を取り入れているような印象もありました。『ロックマン8』や『ロックマンロックマン』のような進化の系譜を再現しようというコンセプトはあるのでしょうか。

生田 そこの意識はないですね。確かに『ロックマン8』に似た部分はあるなと思いつつも…(笑)。例えばネジは『ロックマン11』だと周回して無限に集めることができましたが、今作そうではなく、ステージを攻略しながら集めていく形にしています。

──全体的にロックマンシリーズの常識を打ち破る的なところも?

生田 それについては残さなきゃいけない部分はしっかり残しています。あえて破る、みたいなところをコンセプトにしたり意識したりはしていないですね。

南谷 開発メンバーにもファンがいますので、ファンが思うロックマンらしいゲーム性は構築しています。一方で、新しく遊ばれる方でも難しいゲーム性を攻略して楽しめるよう、新しいことにチャレンジしている作品になっています。

ロックマンらしさを残しつつ新しいチャレンジへ

──ステージはなぜ3分割となったのでしょうか。

生田 従来のロックマンだと、苦労しながら何度もプレイし、上達することが一番の攻略の手段でした。そのセオリーを今作では変えてみようと思って。それでロックマンを自由に強化しながら進められるゲームサイクルを設計するうえで、3分割となりました。

便宜上それぞれ「エリア」と呼ばせていただきますが、3分割にしたことで、ステージをまたいでエリアを攻略できたり、ネジを回収してチップを集めていく収集要素ができたりとか、遊びの幅を広げることもできましたね。各エリアではボスも待ち受けているので、次はどんなボスが出るかというワクワク感もありますし。ロックマンらしい歯応えのあるゲーム性はそのままに、ちょっとずつクリアしながら成長していく攻略ができるようになりました。

──各エリアにボスがいるということですよね。そうなると今回は全体的にかなりのボリュームになりそうですが。

生田 実はそういう不安もありました。各エリアはコンパクトになっているとはいえ、全24エリアもあってそのぶんボスも用意しなければならない。でもそこはチャレンジしました。

──『ロックマン11』のボスは原点回帰のようなデザインでしたが、今作のトゥインクルガールはどちらかというと『ロックマンエグゼ』に近いような、ちょっと頭身の高い今風のキャラクターデザインの印象があります。デザインの方向性を変えた理由をお聞かせください。

生田 『ロックマン11』は“過去のロックマンを蘇らせる”というコンセプトがありました。そういった意味でああいうデザインになったのではと推測しています。今作はあまり過去のセオリーにはとらわれずに、ボスについても自由なデザインでやっていくことに決めていました。それで「ここまでやってもいいだろう」みたいな線引きを決めるという意味でも、一番最初にトゥインクルガールを作ることから始めたんです。それで出来上がりを見て、「十分いけるのでは」と感じましたね。

──トゥインクルガールで方向性のラインを決めたということは、他のボスも今までにないデザインを期待できるのでしょうか。

南谷 はい。かっこいい系とかコミカル系とかいろいろなバリエーションを用意しているので、楽しみにしてもらえれば。

─ステージ2でアストロマンが出てきたのにはびっくりしました。

南谷 今回はステージが3分割されたことで、過去ボスを復活させるのもありなんじゃないかとアストロマンを登場させました。ファンの皆さんに喜んでもらえるといいなと。

──つまり他の歴代ボスも登場すると期待していいのでしょうか。

南谷 今後発表していきますので、ご期待ください。

─ボスとロックマンのやり取りやキャラクター同士の掛け合いは発生するのでしょうか。例えばロールとトゥインクルガールが会話するといったような

南谷 そちらについても控えさせていただきます。

新規ユーザーも攻略しやすいゲーム性に

──新規ユーザーへの門戸を広げたいというのは遊んでいても感じました。例えば足場が花火のステージも、ジェットスティンガーを使えば楽に進めることもできましたし。

生田 ジェットスティンガーについてはトゥインクルガールステージが攻略しやすい武器の代表的なひとつなので、試遊版ではあえて入れさせてもらいました。カスタムチップを使うことで攻略しやすくなる部分もありますし、アクションに不慣れな方でも次第に突破していけるようにかるかと。

逆にもっと難しいチャレンジをしたいというベテランユーザーの方にも向けた要素も用意しています。詳細はまだお答えできないので、続報をお待ちいただければ。

──他のステージでも道中の攻略で有効になる特殊武器があるのでしょうか。

生田 はい、あります。なのでいろいろ試してほしいというのと、別の特殊武器を獲得した際にもう一度クリアしたステージをチャレンジしてみようといったモチベーションに繋げてもらえるとうれしいですね。そういった部分も3分割にしたステージ構成と相性がよいと思っています。リトライがしやすいので。もちろんボスの弱点武器を探す楽しみもありますよ。

──トゥインクルガール戦で死にゲーばりに敗北を味わったのですが、今作は高難度よりのバランス設計なのでしょうか。それともただヘタすぎただけでしょうか。特に大技を避けるのが難しく…。

生田 ボスの難易度に関しては従来よりも少し強めにしており、何度もチャレンジしてもらいながら攻略する設計にしています。なのでトゥインクルガールで苦労されたのは、そういう意味で狙い通りではありますね(笑)。攻撃方法を繰り返し見ていれば、だんだん突破口が見えてくる、ロックマンらしい上達感を感じられるようになっているかと。今回はボスもオーバーライドすることで攻撃パターンが変わるので、トゥインクルガールは私もだいぶ苦労して倒したので思い出深いです。

──オーバーライドの発動で一気に火力も出せるので、使いどころが適していればボスをすぐに倒す爽快感もある印象でした。

生田 そうですね、かっこよく倒したいみたいな欲求が自然と生まれてくる形にもしています。ちょっとダメージ受けてもファイナルチャージショット(※オーバーライド中に長時間チャージすることで出せる大技)でトドメを刺したい、とか。そういったプレイもしていただけるとうれしいなと思っています。

──遊びやすいという部分を意識したとのことですが、難易度選択は今作でもあるのでしょうか。

南谷 難易度選択については実装予定です。詳細に関しては今後をお待ちください。

──カスタムチップについて、試遊ではステージ選択後にカスタムチップを3種類から選ぶ形でしたが、こちらは試遊版専用になるのでしょうか。

生田 はい。そちらは試遊版のみの仕様で、製品版ではカスタムチップを好きに組み合わせてステージに挑むことができます。チップはたくさんの種類があり、ゲームを進めていくことで段階的に入手できるので、自分の好みのチップを選んだり、ステージに有利なチップを選んだりといったカスタマイズ要素を楽しんでいただけます。例えば試遊版では「生存重視」でバリア、「火力重視」でオートチャージができるようになっていましたが、製品版ではバリアとオートチャージをセットすることもできますね。

──「火力重視」のカスタムチップを選んだ際、体力が残りわずかになるとオーバーライドが自動で発動したのですがあれは一体…。

生田 あれはそういう効果のカスタムチップがセットされた状態だからです(※)。
※「火力重視」はオートチャージ+ダブルチャージショット+オートオーバーライドの3つのチップが付いていた状態かと思われる。

モーションキャプチャーを採用

──グラフィック全般でこだわった点はありますでしょうか。例えばトゥインクルガールステージだと背景で花火が上がる演出もありました。

生田 背景に関しては奥行きや、ボスまでの道のりを感じられるようにしています。ステージ1は博覧会の外から始まり、ステージ2ではエントランスに突入し、ステージ3では夜になって花火が打ち上がる…といった流れを意識して作っていますね。

南谷 アクション面もより楽しんでもらえるように、モーションやエフェクトもブラッシュアップしています。

生田 今作ではボスの動きをモーションキャプチャーで撮りました。ただあまりヌルヌル動きすぎると人っぽくなっちゃうので、そこは調整しつつ。すごく生き生きとしたキャラクターに描かれているので、そこも注目してもらえれば。

──今回のカットインは従来のロックマンと違って全画面になりましたね。

生田 キャラクター性が出せる演出はないかとデザイナーに相談したとき、上がってきたコンテがこれだったんです。「めっちゃいいね!」って(笑)。ここも過去作にとらわれすぎない部分ですが、帯が出てボス名が出る演出は踏襲していますね。どのボスもカットイン登場時の動きやポーズにもこだわっていますので、お楽しみにしていてください。

──体験版の配信予定は?

南谷 検討はしています。今後の情報をお待ちください。

──ボスデザインコンテストの発表はいつ頃になるのでしょうか

南谷 ファンの方に広くお伝えできるように現在準備中です。こちらももうしばらくお待ちください。

──今作で注目していただきた部分は?

南谷 ロックマンらしい歯応えがあるゲーム性かつ、ファンサービス的な部分も用意しております。新しくロックマンに触れる方でも、カスタムチップで段階的に成長できるようになっているので、難しくてもチャレンジしていくうちに攻略できる達成感を感じてもらえる内容になっています。ぜひご期待ください。

──ありがとうございました。

今回のインタビューはgamescomでの新情報発表前に行ったもの。この時はトゥインクルガールがここまで話題になるとは思っていなかった。『プラグマタ』のディアナもそうだったが、今の時代はかわいいキャラクターによる影響力は強い! 作品に興味を持つきっかけになってくれる存在。もちろん久々のロックマン完全新作という相乗効果もあってこその話題性だろう。他のボスのデザインも俄然楽しみになってきた。

2Dアクションが苦手な層だと難しく感じやすいロックマンシリーズだが、インタビューにもあったとおり、今作はプレイスキルをシステムでフォローしやすくなっているので、誰でも手に取りやすい作品になっているだろう。今回のインタビューでは聞けなかった、ブルース周りの要素も気になる!

おわり

ロックマン: デュアル オーバーライド
■発売日: 2027年予定
対応ハード: Nintendo Switch 2 、Nintendo Switch、PlayStation5、PlayStation4、XBOX Series X|S、XBOX on PC、XBOX One、Steam、Epic Games Store
ジャンルアクション
©CAPCOM

※画面は開発中のものです。実際の使用とは異なる部分がございます。

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