ゲーム
2026/08/29 16:00

『ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン』開発者インタビュー:次に行きたいところが自然に繋がっていく体験を。ハードモードのノルガンはレベルキャップに到達したプレイヤー向けの難易度!

『ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン』の平林良章プロデューサー、大山直人プロデューサー、木下研人ディレクターへ3メディア合同でインタビューを行った。

選択肢の幅を広げたゲーム性に

──『ドラゴンズドグマ 2』発売後にユーザーの方々から寄せられた意見に対し、開発側はどのように受け止めていたのかと、『ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン』でどんな部分を特に意識して調整されたかお聞かせください。

平林 『ドラゴンズドグマ 2』では「達成感を得るために、いろいろな苦難を乗り越えていく」ことをゲームコンセプトとしておりました。リリースしてから「非常に楽しかった」というお声をいただけた一方、その苦難に対して我々が準備した手法が達成感までに行き着かないという意見もいただいていて。そのため、目的に向かうためのプロセス自体を、お客様目線で考えていかなければならないと感じていたんです。

『ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン』のプロジェクトを立ち上げるに至って、「選択肢の幅を広げる」というところを大きな方針のひとつとしました。それで木下を中心に既存の要素の改善や、新しい要素を盛り込むときに、その選択肢の幅をちゃんと持てているかということを意識して開発を進めていきました。

──ノルガンでハクスラ要素が加わったことで、本編以上に目的地に向かう道中の寄り道に動機づけが生まれた気がしました。装備集めが自然と探索に繋がっていくという構造はどのように設計されていったのでしょうか。

木下 前作の「黒呪島」と違い、今回また新たに遊んでいただけるユーザーの方々に向けてフィールドでもハックアンドスラッシュ体験を楽しめるようにしたいという構想がまずあったんです。遊んでいく中で同じことを繰り返さなくて済むようにしたい、と。

例えばインスタントダンジョンのようなものを繰り返し攻略するのではなく、せっかく新しいフィールドを作るので、目的地へ向かう過程でいろいろなものが集まっていくようにしたかったんです。目的を達成したら一旦拠点へ戻って鑑定して、いい装備が手に入ったらまた別の場所へ行く…といった風に。ハクスラ要素はあくまでプレイヤーが新しい強さを手に入れていく媒介ではあるのですけれども、次に行きたいところが自然と繋がっていける部分を大事にしました。

遺戦品は道中にいる敵を倒すと獲得できるほか、宝箱などからも入手できる。戦闘や探索することのうまみがより明確になり、プレイヤーの目的を作りやすくなった。

─ノルガンドの小集落では獣人と人が共存しているなど、NPCの交流を通してノルガンの歴史や風土について少し伝わってくる部分もありました。ノルガンならではの雰囲気や生活感を表現するうえで意識されたことはありますでしょうか。

木下 ノルガンがどういう成り立ちであるかの設定も作り込んでいます。ノルガンは「滅びの王土」と呼ばれている通り、かつてはヴェルンワース王国の領土として栄えていた土地で。人が往来しなくなって長い年月が経ち、最後に北方の地で残っていた獣人たちが、故郷への愛着として自ら“守り人”と名乗りながら住み続けている。そういったところをビジュアルでも感じていただけるように制作しました。

例えば荒れた感じの背景作りや、もともと獣人たちが住んでいた集落だった名残りを分かるようにしているとか。さらに北の方へ行くと、昔栄えていた場所だと次第に分かっていくようにもしています。獣人たちとの会話を通してノルガンの歴史を知れるようにもなっているので、そういった部分でもゲームに感情移入してもらえればうれしいですね。

ノルガンドの小集落では獣人が多く見られる。ちなみにVジャンプは試遊ですぐ探索に出てしまったので、村人とほぼ会話する機会がなかった(集落の映像がほとんどない)。

ノルガンドの小集落から北の方へ進んでいくと、バルグ山砦という場所に辿り着く。あちこち荒廃した様子はあれど、立派な砦の原型は比較的そのまま残っていそうだ。

──理外の竜とエイルの関係性について、お答えできる範囲でお聞かせください。

木下 理外の竜という存在がノルガンで起きた異変の大きな要因のひとつです。もともとノルガンにいなかった存在がなぜ今になって現れたのか…という真相を紐解いていくストーリー展開になっています。

大山 今回試遊していただいた範囲はかなり序盤の、プレイヤーが理外の竜やエイルと初めて会うところです。今後どのような展開でノルガンの地に隠された謎に迫っていくかは、本編をプレイして確かめていただければ。

北方の地ノルガンならではの要素

──ノルガンジャイアントが振動を起こして雪崩を起こす攻撃が見られました。他にもノルガンならではの地形のギミックもありますでしょうか。

木下 せっかく寒い地を舞台に選んだので、自然描写も踏まえて本編とはまた違った体験を楽しんでいただけるギミックを複数用意しています。雪崩に関してはプレイヤーが意図的に発生させて、敵を一層するということもできますし、他にも氷柱を落としたり、湖に張っている氷を砕いて敵を落としたりといった、地形を使った戦術もとれるようにしていますね。

自然描写では「猛吹雪」という視界が悪くなる状況もあり、リアルな冒険感というテーマにおいて、プレイヤーが困難に面する体験も用意しています。ただ、その対策ができる装備品やアイテムもありますので、何を選んでどう生き抜くかというところを楽しんでいただけるとうれしいですね。

氷の足場では、ところどころ水に落ちてしまう場所があるので注意が必要。うまく敵を誘導して水没させることもできそうだ?

猛吹雪状態だと視界が悪くなり、離れた位置にいる敵が視認しにくくなる。(画像はSwich2版)

──以前のインタビューで「不便=リアルな冒険感」ではないとお話しておりましたが、今回のリアルな冒険感の表現で工夫されている部分はありますでしょうか。

ノルガンは高低差が豊かな地形なので、「フックローブ」というアイテムを使って崖の上にフックを引っ掛けて登れる要素も取り入れました。リアルな冒険感とは少し別かもしれませんが、「梯子がかかっているような場所ではない」というようなところは大切に表現しています。

試遊ではフックローブを入手している場面があったものの使わずに終わってしまった。動画を見返して気づいたくらいなので、敵に気を取られて一瞬で忘れた可能性が高い。ごめんなさい。試遊でよくこういうことあるんです。

──ノルガンのグラフィック品質が本編より向上している気がしたのですが…。

木下 はい、細部のディテールや解像度は向上しています。大きく「返り(描写の重さなど)」が出ない範囲で品質を上げつつ、そのうえでフレームレートも担保できるように開発メンバーが頑張って調整しました。良好なパフォーマンスで遊んでいただけるかと。

画像はPlayStation5 Proによるもの。ノーマルPS5でも同じ品質が保たれるようにはなっているが、ノーマルとProとでアップスケーリングの使っている技術自体が異なる部分もあるので、その差はあるとのこと。

──Nintendo Switch 2版を試遊した際、フレームレートなどの違いはあれどゲーム体験は変わらず遊べた印象でした。実際の製品版でも同じプレイ感覚で遊べるのでしょうか。

大山 ゲーム体験としてはもちろん変わらないように作り込んでいます。フレームレートに関してはTVモードでも携帯モードでも、30fpsを達成できるように調整を進めています。処理が重くなる箇所でも小さな改善を積み重ねていくことで、全体的なゲーム体験は他機種と遜色ない形まで引き上げることができました。

Swich2版のプレイ映像はこちらを参考にしてもらえれば。

──カスタムスキルが4枠から6枠に増えましたが、どういった理由で+2枠となったのでしょうか。

木下 本編で1つのジョブに対してカスタムスキルが9、10個あったので、4枠だと足りないという声もたくさんいただいていたんです。それで追加するにあたり、自分がアクションゲームとして一番優先するポイントが直感的な操作のしやすさなので、それも加味すると6枠が最適解で。2枠増えるだけでも技を選ぶ遊びを残しつつ自由度が広がりますし、操作感の落としどころとしてもちょうどよかった形ですね。

──鑑定した装備品に付与された特殊性能を別の装備品に移植する要素はありますか?

木下 “引き”を楽しんでもらいたいので、特殊性能を移植するシステムは入れておりません。ただプレイヤーやメインポーンがどのジョブで遊んでいるかは大事な要素なので、「使っているジョブの装備が全然出ない」ということがないように設計はしています。

こういった要素は自分が使っている装備が出ないと極端につまらなくなってしまう側面があるので、気を付けながらアルゴリズムを調整しました。ノルガンでの冒険が進むにつれて少しずつ難易度も上がっていきますので、遺戦品を集めて装備を強くし、敵を打破していく気持ちよさを味わってもらえれば。

試遊ではファイターを使っていたら、入手した7つの武器のうち2つがファイターが使える武器で、1つは「空裂斬EX」、もう1つは「円月斬りEX」を持つ武器だった。EXスキルは全体的に書いてあることが強そうなので、スムーズに攻略するうえでこの特殊性能が付与しているかどうかはキーになるかもしれない。

熟練者も安心のハードモード

──以前インタビューでハードモードを実装予定とお話しておりましたが、こちらは発売日に実装されるのでしょうか? ノルガンの適正レベルが40とのことで、それを大きく上回っているユーザーだと簡単になってしまうのかなと思い。

大山 はい。発売日のタイミングで本編を含めたアップデートとして実装予定です。

木下 ノルガンでのハードモードはステータスキャップがかかるくらいやり込んでいるプレイヤー層を想定しています。今回の拡張コンテンツの適正レベルよりも格上の強さを持っている熟練者の方たちが遊んでもらった時に、弱く感じない程度や、アクション好きな方がちょうどいい歯応えを味わえる難易度設計を目指しました。

ちなみにハードモードは本編を1からプレイしても楽しんでもらえるようにも作っていますよ。

──レベル1の状態でカンスト向けの敵と戦う…?

木下 いえ、本編ではノーマルモードより強くなっている敵と戦っていけるということですね。進行に応じて徐々に敵が強くなっていく形です。最初からハードモードで始めれば、拡張コンテンツ含めたエンドコンテンツまでスリリングな戦いを通しで遊んでもらえるかと。

──なるほど、カンスト向けというのはあくまでノルガンの話でしたか。

木下 はい、ノルガンや忘れられた試儀の後半のダンジョンの想定です。ステータスキャップが入るのが1ジョブを使い続けてもレベル200手前くらいなので、そのくらいのレベルかつ格上と戦うのが好きであれば、ハードモードで拡張コンテンツを遊んでもらうのがちょうどよいのではないでしょうか。

──例えば覚者はレベル50~60くらいで、フレンドのポーン2人がレベル100以上あるような場合だと本編ではポーン無双なところもありました。そういった覚者よりもフレンドのポーンがやたら強いプレイヤーの場合は、ハードモードを選ぶとよいのでしょうか。

木下 フレンドのポーンが強いと優位に攻略できる状態ではありますが、あくまで覚者準拠で考えていただいた方がよいですね。そのレベル50くらいのケースでしたら、ノーマルでプレイしていただくのがよいかと思います。

大山 注意点としてはハードモードへの切り替えを行った場合、ノーマルからカジュアルに変更できないのと一緒で、ハードからノーマルに戻すことはできません。最初はノーマルで始めていただいて、もう少し歯ごたえがほしいと思ったらハードに切り替えるのをおすすめします。

木下 ただ8月末のアップデートで、現在のデータを強制的に周回データにするシステムも入ります。もしハードに切り替えたけどやっぱり難しいと思ったら、その機能を使えばノーマルにして戻すことも一応できますね。当然最初から始めることにはなりますが。

──ハードモードだと敵の強さが変わるだけで、例えばドロップ品がよくなる要素はあるのですか?

木下 経験値が通常より増えるのと、一部ドロップに補正をかけているところもあります。全体ではなく、あくまで一部ですね。

──ありがとうございました。

『プラグマタ』や『ロックマン:デュアル オーバーライド』のインタビューでも、「ユーザーがとれる選択肢の幅を広げる」「遊びの幅を広げる」という話が出ていたので、最近のカプコンタイトルはこの部分を特に意識している方向性なのかなと感じている。今は高難度だったりコアだったりするゲーム性でも、カジュアル層が遊びやすくなる要素が入っていることが大事なように思う。ハードモードは発売日に実装されるようで、やり込んだプレイヤーも安心! 今からステータスキャップ目指して育てておくのもいいかも!?

おわり

ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン 
■発売日:2026年10月9日(金)
■対応機種:Nintendo Switch 2 、PlayStation5、Xbox Series X|S、Steam
■希望小売価格:
パッケージ版 5,990円(税込)※1
ダウンロード版 5,990円(税込)
エクスパンション(DLC) 2,990円(税込)※2
※1 パッケージ版はNintendo Switch 2 、PlayStation5のみ発売
※2 『ドラゴンズドグマ 2』本編が必要
■ジャンル:オープンワールドアクション
■プレイ人数:1人
■CERO レーティング:D(17才以上対象)
©CAPCOM

※画面は開発中のものです。製品版とは異なる部分がございます。

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