『Pokémon LEGENDS Z-A』試遊レポート:今回の戦闘は“リアルタイムストラテジー”に近い印象。技構成の選択肢が広がり状況判断力が重要に。

10月16日発売『Pokémon LEGENDS Z-A(ゼットエー)』 のメディア向け試遊会に参加。「ワイルドゾーン」「バトルゾーン」「ランクアップ戦」「暴走メガウツボット戦」を合計1時間ほど試遊を行った。本作の特徴的なシステムや試遊内容について紹介していく。
※画面は開発中の『Pokémon LEGENDS Z-A Nintendo Switch 2 Edition』のものです。
バトルシステム
本作ではこれまでの『ポケットモンスター』シリーズのようなターン制の戦闘ではなく、ポケモンとトレーナーが移動しながら、トレーナーの指示で技を繰り出していくリアルタイム制の戦闘になったのが大きな変化点。

【基本操作】
Lスティック:移動 Rスティック:カメラ
Lスティック押し込み:しゃがむ Rスティック押し込み:メガシンカ
◀▶:ポケモン選択 ▲:繰り出す ▼:戻す
Y:ローリング X:メインメニュー B:ダッシュ A:決定
ZL:ロックオン
ZL+ZR:ボールを投げる ZL+X/Y/B/A:ポケモンの技を使う
【ポケモンの能力まわり】
・能力の項目はHP・こうげき・ぼうぎょ・とくこう・とくぼう・すばやさの6つでいつもと同じ
・性格はあり、能力補正もこれまでと一緒
・特性はなし
・もちものはあり
・基礎ポイントと思われるゲージは確認
・メニュー画面から進化や技の思い出しが可能
『Pokémon LEGENDS アルセウス』と同様に特性が存在せず、バトルシステムに変化があるため、これまでの『ポケットモンスター』シリーズとはパワーバランスがまた変わってくるだろう。
■ポケモンの入れ替え
方向ボタンの◀▶でポケモンを選択し、▲でポケモンを繰り出す。ワイルドゾーンなら野生のポケモンとの戦闘中でも▼でボールに戻すことができる。戦闘中にポケモンを繰り出したあとはしばらく「身動きができない時間」が発生。その間に相手から攻撃を受ける可能性もあり、交代によるリスクは本作でも相応にあるのだ。
■ポケモンの移動
場に出ているポケモンはトレーナーを追従するように移動を行う。本作は命中率の概念はないため、相手の技の範囲外にいれば攻撃を回避することが可能だ。

リーチが短い攻撃ならば、相手と距離を取るだけでも回避できる。ロックオン中はダッシュやローリングが使えないので、ロックオンを解除して移動するのもポイントかと。

遠距離攻撃ならば回り込むように移動することで回避できることも。攻撃を連発するだけでなく、様子を見て戦うのも戦略のひとつ。
■ポケモンの技
ZLボタンで対象をロックオンしたあと、Y/X/B/Aで対応した技を使用する。一度技を使うと再使用までに時間が必要(いわゆるクールタイム)。クールタイム中に別の技を使うことは可能で、4つの技を順番に使っていくことも可能だ。再使用までの時間は技によって異なり、これはステータス画面の「はつどうじかん」という項目で確認できる。威力の高い技ほど、そのぶんクールタイムが長くなる傾向かもしれない。
最初は技を使ってクールタイム中に交換して、また技を使ったら別のポケモンに交代して…を繰り返すのが有効そうでは?と思ったが、交代時に隙ができるのでそんなこともなかった。

ポケモンのステータス画面からこれまで覚えた技の思い出しが可能。技の項目は今作だと「タイプ」「ぶんるい」「いりょく」「はつどうじかん」の4つで、命中率やPPの概念はなし。技名の横に付いている「C+」のようなアイコンが「ワザプラス」というシステム。
▼ワザプラス
ポケモンが攻撃を加えることで画面の右下にあるゲージが溜まっていき、最大まで溜まることでメガシンカが可能になるほか、ゲージを一定量消費して使う技を強化させるワザプラスが使用可能。

+ボタンを押した後に技を使うとワザプラス状態で発動できる。それなりにゲージを消費するので、メガシンカを優先したい時は温存しておきたい。逆に手持ちにメガシンカポケモンがいなければ積極的に使用していける。なお、技のアイコンには相手とのタイプ相性も表示されるので、有効な技をすぐに判断しやすい。
▼技の発動時間
技を発動するまでの時間も技ごとに異なり、「発動の速い・遅い技」といった違いがある。強力な技ほど発動が遅い傾向のようにも思え、当たればリターンは大きいものの、相手に避けられる場合や先に攻撃を受けてしまうリスクもあるのだ。逆に威力は低くとも発生が速い技ならそのぶん使い勝手がいいのでは。
▼技の攻撃範囲
ほかにも技には射程距離や攻撃範囲などの違いもあり、復数のポケモンに当てることができる技も存在する。例えば「はっぱカッター」なら直線上に、「うずしお」は円範囲にダメージを与えることができる。そのため今作は単純に技の威力だけでなく、発動の速さやクールタイム、技の範囲などを考慮して選択していくことになりそうだ。

今作では復数の野生ポケモンと戦闘になる場合がある。そういう時は範囲攻撃できる技が便利だ。
▼相手の攻撃を防ぐ技
「まもる」や「みきり」を使うと防御行動をとり、その間は相手の攻撃を完全に防ぐことができる。アクションゲームにおける“ガード”に近いポジション。相手の技を予備動作を見てから「まもる」や「みきり」を使ってやりすごすといったプレイングも可能かと。
技を防ぐことができれば、その技をクールタイムが回復するまで使用されなくなり、こちらはクールタイムの時間を稼げるというメリットがある。使うタイミングは慣れが必要になってくるかと思うが、なるべく場持ちさせたいポケモンには優先度が高そうに感じた。

これまでの『ポケットモンスター』シリーズだと基本は威力と命中に優れた技を中心に使っていく形だったが、今作だといろいろな技を入れ替えながら使っていくのもようさそうな気がしている。
特に発動の速い技を入れておけば、他の技のクールタイム中の繋ぎや、相手のHPが残りわずかの状況時のトドメとして使いやすいかも。例えば「アクアジェット」や「でんこうせっか」といったシリーズで先制攻撃にあたる技は発動がとても速い特徴がある。使い勝手を考慮して技構成を考えていくのが楽しそう!
★そのほか技について
ターン持続系の技:ターン制ではなくなったため、一定時間の経過で解除されるようになった。
ふきとばし:今作では強制的に交代させる効果はなく、相手を大きくノックバックさせる技に。遠距離攻撃を持っていない相手なら、再び接近してくるまでに有利な時間を作れそう?
かげぶんしん:発動中に攻撃を受けると回避する。「まもる」「みきり」と異なる点として、発動までの時間は長いが持続時間が長いという特徴が見られた。そのためとっさの回避手段というより、相手の攻撃を見越して置いておくという使い方になるのかも。
ボルトチェンジ:技の使用後にトレーナーの近くへ一瞬で戻るという性能になっている。あらかじめトレーナーが離れた位置にいることで、うまくタイミングが合えば相手の攻撃を避けることができそうだ。「テレポート」も同じようにトレーナーの元へ一瞬で戻る技だが、こちらは発動までに時間があった。
えんまく:野生のポケモンから見つからなくなる。ワイルドゾーン専用?

技の効果で能力の上昇や下降が発生した場合、現在のランクが画面に表示されるようになった。自分のポケモンの場合はレベル表記の右側、相手のポケモンの場合はレベル表記の上側に表示される。上昇・下降の段階でアイコンの色が変わるようで、1段階で青、2段階で赤まで確認。上の画像のピカチュウは「▼・・・・」となっており、攻撃が1段階下がっていることがわかる。
★「ねむけ」と「まひ」
「ねむり」については本作では「ねむけ」になっており、『Pokémon LEGENDS アルセウス』の「ねむけ」と同じで一定確率で行動できなくなるのかもしれない。「まひ」に関しては「移動スピードが遅くなる」と記載してあった。

★「すばやさ」の能力は何に影響するのか?
今回はターン制バトルではないためポケモンの「すばやさ」の項目が何に影響するのか気になったが、試遊中はわからず…。そこで試遊後に質疑応答の際にすばやさについて聞いてみたのだが、「高いと戦闘で有利になる」とだけで、残念ながら詳しい内容は答えられずとのことだった。上述の「まひ」の効果が「移動スピードが遅くなる」と記載してあったのと、「じならし」を当てていた画像で「動きが遅くなった」と表示されていたので、すばやさが高いほど移動スピードが速くなるのかもしれない?
■メガシンカ
一部のポケモンのみ可能な、進化の限界を超えたさらなる進化。特定のポケモンが対応したメガストーンを持っている必要があるのはこれまでと一緒だが、今作では「画面右下のゲージが最大になった時にメガシンカが可能」「ゲージが0までメガシンカを持続できる」というシステムになった。メガシンカすると能力が向上するほか、すべての技が自動的にワザプラス状態で繰り出せるようになる。

画面右下のゲージが最大まで溜まったあと、メガシンカできるポケモンが場に出ている時にRスティックボタンを押せばメガシンカが可能。


メガシンカ中はゲージが徐々に減少していき、0になると解除。メガシンカしたポケモンを手持ちに戻すとゲージの減少は止まり、この時に別のポケモンで戦っていけば減ったゲージを溜め直すことができる。そのため、「ゲージが0になる前にメガシンカしたポケモンを戻し、別のポケモンで攻撃してゲージを再び溜める」という流れを繰り返せばバトル中に永続的にメガシンカさせ続けることもできるのだ。
また、ゲージが0になった場合でも、再びゲージを最大まで溜めればメガシンカが可能。先ほどメガシンカしたポケモンとは異なるポケモンをメガシンカさせることもできるので、「交代を駆使して同じポケモンをメガシンカさせ続ける」か「ゲージを使い切って別のポケモンをメガシンカさせる」といった選択肢がとれる。なお、バトル中に任意でメガシンカを解除することはできない。
今作は特性がないため、メガシンカ後に強力な特性に変化するポケモンは特に影響が大きそう。ただすべての技がワザプラスになるという点では、全体的な性能部分ではさらに向上していると言えなくもない。また、特性による差がなくなったということで、様々なメガシンカポケモンを活躍させやすくなるのではないだろうか。
■道具の使用
戦闘中でもXボタンでメニューを開いてポケモンに道具を使うことが可能だが、道具を使用した後は一定時間経過するまで再び道具を使用することができない。

メニュー画面を開いている時は時間が止まるので操作を焦らなくても安心。メニュー画面にある「モミジリサーチ」の“モミジ”はポケモン研究所の所長代理のこと。リサーチということで、何かしら目標を達成していく要素なのかもしれない。
着せ替え/メイク
メニュー画面で-ボタンを押すとプレイヤーの着せ替えやメイクが行える。



衣装はトップス、ボトムス、オールインワン、ヘッドギア、アイウェア、グローブ、レッグウェア、フットウェア、ポーチ、耳飾りの10項目。衣装ごとにカラーも変更できる。おしゃれなデザインが多く揃っており、ファッション要素も楽しめそうだ。



メイクは目、カラコン、まつ毛、まつ毛の色、眉毛、眉毛の色、リップ、ほくろ、そばかす、くまの10項目。くまを付けられるのは珍しいかも? 顔の印象もガラっと変更できる。
フォトモード
試遊では確認しそびれてしまったのだが、今作はフォトモードも搭載されている。


『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では一人称モードと自撮りモードの2パターンだったが、今作では離れた位置からも撮影できるようになったようだ。キャラクターを写しつつ広い範囲に撮影できるようになったのはうれしい。
ゲームの流れ
冒険の舞台は人とポケモンが共存する街を目指し、都市再開発が進む「ミアレシティ」。旅行でミアレシティを訪れた主人公はとある出来事を経て、「チコリータ」「ポカブ」「ワニノコ」の3匹の中からパートナーとなるポケモンを選ぶ。そしてポケモン勝負の腕を見込まれた主人公は、ミアレシティの平和を守る「MZ団(エムゼット団)」の一員として加入。主人公は「ホテルZ」に滞在しながら、仲間たちとともに街で起こる様々な出来事や事件に挑んでいく。


ミアレシティでは昼夜でそれぞれ二つの顔を持つことが特徴。昼夜はゲーム内の時間経過で変化していき、できることに変化が現れる。
昼:「ワイルドゾーン」でポケモンの捕獲や育成(夜も探索可能)
夜:「バトルゾーン」で「ZAロワイヤル」参加者のトレーナーと勝負してポイントを稼ぐ
ほかにもZAロワイヤルでのランク昇格を目指す「ランクアップ戦」や、ストーリーでMZ団のメンバーと暴走したメガシンカポケモンと対峙していく展開の「暴走メガシンカ戦」も用意されている。
ワイルドゾーン
野生のポケモンとバトルや捕獲などを行える、緑のホログラムで区切られたエリア。試遊では「ワイルドゾーン6 おすすめレベル15以上!」と書いてあったエリアへ突入。ミアレシティの各所に多数のワイルドゾーンが存在し、出現するポケモンやレベルが異なるのだろう。

野生のポケモンはワイルドゾーン内のあちこちに存在。ZLボタン長押しで近くのポケモンをロックオンでき、その状態からZRを押すとボールを投げることができる。うまくいけばHPを減らさずとも捕まえられる可能性も。
また、野生のポケモンはプレイヤーを狙って攻撃してくることがあり、攻撃を複数回受けるとポケモンセンターに戻されてしまうようだ。このあたりのシステムは『Pokémon LEGENDS アルセウス』に近い。

捕獲に失敗した場合、ポケモンに攻撃される場合もある。こうなったらポケモンから一定距離をとって逃げるか、手持ちのポケモンを繰り出してバトルで対処していくしかない。

今作ではバトル画面には切り替わることはなく、フィールドにいる状態のままポケモンに指示を出してバトルを行う。

ポケモンのHPを0にすると「捕獲チャンス状態」なり、この時は安全にボールを投げるチャンス。今作ではHP調整をしなくても大丈夫っぽい!? この状態の時は必ず捕獲できるのかはわからないが、試遊では毎回捕獲することはできた。

経験値は控えポケモン全員が入手でき、最後に場に出ていたポケモンが一番多く入手できる模様。レベルによる経験値補正もあり。上の写真でチコリータの経験値が少し多いのは、なかよし度の補正によるものだろうか。

ポケモンを繰り出している間でもプレイヤーが狙われることがあるため注意が必要。近くに復数のポケモンがいる場合は、そのまま復数匹との戦闘になることも。複数戦の場合、チコリータの「はっぱカッター」やギャラドスの「うずしお」など、複数匹にまとめて攻撃できる範囲系の技が活躍しやすい。

ワイルドゾーンには通常よりも体が大きく、目が赤く光った「オヤブン」も存在している。Lv.33のオヤブンヘルガーに対しLv.30のギャラドスで挑んだところ、弱点を突いてもほとんどダメージを与えられず、こちらは一撃でほぼHPを削られてしまう…! オヤブン強すぎない!? 結局逃げるしか選択肢がなかった。

ひたすらプレイヤーを狙って攻撃してくるので逃げるだけでもなかなか大変。しかも途中でデルビルにも見つかってしまいてんやわんや。ローリングでゴロゴロ転がりながら、相手が追いかけてこなくなる距離まで逃げる形だった。

プレイヤーの体力ゲージのようなものはなく、攻撃を受けるごとに画面の枠がだんだん暗くなっていき、しばらく攻撃を受けないでいると体力は自動的に回復する。今作はプレイヤーが狙われる機会が多いため、回避することの意識も大事かと。

ミアレシティではホロベータやはしごを使うことで建物の屋上へと移動も可能。


屋上ではモココ、チルットのほか、オヤブンのピカチュウも発見できた。オヤブンのピカチュウもヘルガー同様に相当手強く、手持ちのポケモンではまったく歯が立たなかった…。オヤブン個体は捕まえづらいようだが、なんとか捕まえることができれば貴重な戦力になってくれるのでは。
他にもワイルドゾーンでは『ポケモン スカーレット・バイオレット』にもあった道具が拾えるキラキラ光るポイントも存在。また、あちこちに「メガ結晶」が存在しており、ポケモンの技で壊すと「メガカケラ」を入手できた。メガカケラを集めればクエーサー社でメガストーンに交換することができるようだ。他にもメガストーンは石に関する道具を取りそろえているショップ「いしや」などでも手に入れることができる模様。

試遊開始から15分弱くらい経過したところで時間帯が夕方に。このまま夜まで時間が進むと、バトルゾーンが出現してZAロワイヤルが始まるようだ。なお、夜になってもワイルドゾーンは探索できるようなので、必ずしも夜はZAロワイヤルに参加する必要はなさそうだ。ゆっくり探索に時間をかけたいプレイヤーでも安心!
バトルゾーン
ZAロワイヤルの参加者にはZからAまで存在するランクが与えられ、すべての参加者がZランクからスタート。バトルゾーンでの目的は、ポケモン勝負に勝利することでもらえる「チケットポイント」を一定値までためて、ランクアップ戦に必要な「チャレンジチケット」を獲得すること。

夜になると赤いホログラムに囲まれたバトルゾーンが出現する。

バトルゾーンには「ボーナスカード」や「賞金メダル」、それとワイルドゾーンにもあった「メガかけら」があちこちに落ちていた。ボーナスカードは記載されたミッションの内容を達成することで、ポイントと賞金メダルを獲得できるというもの。賞金メダルはZAロワイヤル終了時にメダル数に応じた金額を賞金としてもらうことができる。

出現するトレーナーは基本プレイヤーと同ランクと思われるが、中には自分よりランクが高いトレーナーも出現するようだ。トレーナーに見つかるか、見つかる前に相手のポケモンに「不意打ち」をすることでバトルが開始。
今回のエリアだと花壇や車を隠れる場所として利用できるが、全体的に開けた場所なので相手に見つからずに接近するのが少し難しい。そのため、しゃがみながら移動しつつ、トレーナーが別方向へ向いたり移動したりするのを待つ必要もあった。ただあくまでトレーナーに見つからなければいいっぽく、そばにいるポケモンに気づかれても発見状態にならずに済んだ。

不意打ちするにはどうしても相手にある程度接近する必要がある。先に相手に気づかれないためにも、発動の速い技や射程の長い技が不意打ちをするのに有効かもしれない。


不意打ち成功時はその攻撃が必ず急所にヒットするメリットもある。大ダメージを与えて1匹目のポケモンをそのまま倒し切ることも可能だ。余裕があれば相手の弱点を突ける攻撃で奇襲を仕掛けるのもよいかと。

ここでの戦闘で車や花壇など遮蔽物越しに技を繰り出すと遮られてしまうこともわかった。自分のポケモンの立ち位置に気をつける必要があるが、相手の攻撃を防ぐ手段としても活用できるかもしれない。なお、トレーナーとの勝負ではポケモンの攻撃がプレイヤーに当たることはなさそうだった。

トレーナーに勝利すればポイントと賞金メダルを獲得。ミッション達成でもらえるポイントもなかなか多いので、積極的にこなしていくのがよさそうだ。現在のWランクでは5000ポイントを集めるのが目標。

トレーナーの視界に入ると画面上の「気配ゲージ」が上昇していき、最大になるとポケモン勝負を仕掛けられる。相手から見つかった場合、不意をつかれてしばらく動けないこともあるので、なるべくこちらからの不意打ちでバトルを開始したい。


トレーナーとの戦闘開始後、その場から遠ざかると逃げることもできる。ランクの高い相手に見つかった時などは一旦逃げるのも手かも。

戦闘終了後、黄色い吹き出しが表示されるトレーナーも存在する。話かけることで手持ちのポケモンを全回復してくれるなどのイベントが発生するようだ。

相手トレーナーはポケモンの交代は行ってこなく、場に出ているポケモンを倒すと次のポケモンを繰り出してくる。その際、ボールから出てくるまで若干時間があるので、その間にこちらも交代したり、技を使っておくといったこともできた。リアルタイムゆえにちょっとした時間の使い方も大事ではないだろうか。

フィールドではちょっとした高さの場所ならそのまま登って移動ができる。

高いところから落ちても大丈夫。スマホロトムを使って着地してくれる。


時間が経過して夜が明けそうになると画面上部にアナウンスが入る。試遊開始から15分ほど経過するとZAロワイヤルが終わり、リザルト画面へ。獲得賞金は、入手したメダルの数✕10円に撃破したトレーナーの数によるボーナスが加算された値となっていた。
今回の試遊では目標の5000ポイントを集めることができ、ランクアップ戦に挑戦できるチャレンジチケットを手に入れた。もし一晩で必要ポイントを集めることができなかった場合は、次の夜で稼いでいく流れなのだろう。
昼と夜のサイクルは実際の製品版でも試遊と同じだそうなので、昼パートは15~20分、夜パートは15分くらいの間隔だろうか? 素早くランクアップ戦を目指していきたい場合、夜パートの攻略の仕方が大事になってきそう。
ランクアップ戦
今回の試遊ではVランクに上がるために、リンタローというトレーナーに挑戦。

相手の使用ポケモンはヤナッキー、バオッキー、ヒヤッキー。ちょうど相手のポケモンに弱点を突けるポケモンが手持ちに揃っていた。


この戦闘の特徴は相手が「まもる」を使いこなしてくるところ。もし相手の弱点を突ける攻撃がひとつしかなかった場合、「まもる」を使って防がれるとクールタイムが回復するまで有効打が失われてしまう。有利対面でも思ったより油断ができない。今作は「まもる」や「みきり」の重要度が高そうだな…とわからせてくれるランクアップ戦だった。



バトルゾーンのトレーナーと同じく、相手はポケモンを交代することはなかった。交代しないのは本作すべてがそうなのか、ランクが上がると交代してくるようになるのかは気になる部分。

勝利したことでVランクにアップ。このように昼にバトルゾーンで育成→夜にバトルゾーンでポイント稼ぎ→必要なポイントを満たしたらランクアップ戦→次のランクアップを目指して再び育成&ポケモン勝負と繰り返し、Aランクになることを目指していくようだ。
暴走メガウツボット戦
最後に暴走メガシンカポケモンとの戦いを体験。ミアレシティでは、野生のポケモンたちがメガシンカする異変「暴走メガシンカ」が発見されており、MZ団はミアレシティの都市再開発を進めるクエーサー社から異変について調べる協力を要請されているようだ。
ストーリー展開の過程で発生するイベント戦のようで、試遊では暴走メガシンカしたメガウツボットをMZ団の仲間であるピュールと一緒に戦うというシチュエーションだった。


暴走メガシンカポケモンは相手の体力が非常に多く、長期戦が予想される。ピュールはアリアドスやヤミラミを使用。一方こちらの手持ちにはデデンネがいるではないか!!! うおおおおおさすが最近いろんな媒体でも出番が増えてきたカロス地方を代表する超人気ポケモンンンンンンン!!!!
しかし相手のタイプは「くさ・どく」と、「でんき・フェアリー」であるデデンネにとっては圧倒的に不利ぃぃぃぃ…。だがこちらには「ほっぺすりすり」があるので相手をまひにできる! と思って使ってみたものの、まひにならず…!? 暴走メガシンカポケモンは状態異常にならないっぽい…? デデンネ、残念ながらあまり活躍できる機会がなかった。でも姿を見れただけでもうれしいですよ!!! ボルトチェンジの仕様も確認できたしネ。

暴走メガウツボット戦では、「メガエネルギーのかたまり」という物体がフィールドに落ちることがあり、それに触れることでもゲージが溜まっていった。

メガウツボットはフィールドのあちこちに残留する毒を吐いてくる攻撃が大きな特徴。これに触れるとポケモンやプレイヤーがダメージを受けしまう。しかも結構範囲が広いのでなかなか厄介。他にも「つるのムチ」や「タネマシンガン」を使って、プレイヤーにも積極的に攻撃を仕掛けてくる。そのため、暴走メガウツボット戦では、ポケモンへの指示だけでなく、自身が攻撃を避けていかなければならない。

相手からの攻撃はダッシュやローリングで避けていく必要があるが、ロックオン中にはダッシュやローリングができないため、一度ロックオンを外す必要がある。最初はここが間違えてしまいやすく、ロックオンしたまま回避しようとしてポケモンの技を使ってしまうことが何度もあった。
また、ロックオンをしていない時に相手の方向を捉えたい場合は、Rスティックでカメラ操作をしなければならない。だがカメラ操作+ローリングorダッシュを同時にやろうとすると、親指をRスティックに使う関係上、BボタンやYボタンを別の指で押すといった特殊な持ち方が必要(※)。ほかにも、ポケモンの入れ替え操作と移動の操作を同時にしようとすると、方向ボタンを親指、Lスティックを人差し指で動かすようなやり方になる。
※ダッシュは一度Bボタンを押せばダッシュ状態になるが、一回ロックオンを挟むとダッシュ状態が解除される。
というのもあって、背面ボタンが非常に使いたいと感じた。プレイヤーの動きを止めずに操作したい場合は背面ボタンが搭載されているNintendo Switch 2 ProコントローラーやJoy-Con 2 充電グリップを持っておくといいかもしれない。もしくは本体機能の「ボタン割り当ての変更」で操作ボタンを変えるのも手だろうか。

ゲージを最大まで溜めてメガシンカ! 「ひのこ」と「ほのおのキバ」で弱点を突け、こちらは弱点を突かれないメガヘルガーに主にがんばってもらうことに。メガシンカ状態を維持するため、ゲージが減ってきたら別のポケモンに交代して再びゲージを溜めて、再度メガヘルガーに交代して…を繰り返していった。主人公とそれをサポートする仲間たち…みたいな共闘感があるかも。
やはり暴走メガシンカ戦では「ポケモンの指示」と「相手の攻撃を回避する」意識を両立するのがなかなか難しい! 上述したロックオン周りの操作ミスもあり、相手のHPを半分減らしたくらいでプレイヤーが先に倒されて敗北してしまった…。
しかし敗北した場合でも、「相手のHPが減った状態」を引き継いで再戦が可能。引き継いでの再戦時はポケモンが全回復した状態のため、何度も挑戦すればいずれ倒せる設計になっている。引き継いでクリアしてもデメリットはないようなので安心だ。戦闘直前からやり直すことも可能なので、再度じっくり攻略したいならば引き継がずに再挑戦するのもいいだろう。

今回はHPを引き継いで再戦し、倒すことに成功。暴走メガシンカ戦では攻撃するときだけロックオンし、攻撃が終わったらロックオンを外して位置調整…という意識で立ち回ると少しやりやすかった。どちらかというとポケモンの指示よりもプレイヤーが攻撃を受けないことが大事かもしれない。
なお、戦闘中にメガウツボットの頭に☆マークが発生して一時的に行動してこない状態も発生し、この時は攻撃を叩き込めるチャンスだった。ただ発生条件は不明。

メガウツボットを倒したあとはウツボットナイトを獲得。暴走メガシンカポケモンを鎮めるとそのメガストーンを手に入れられるのだろう。
今作の戦闘は操作面の忙しさや画面内で把握したい情報の多さから、これまでのポケモンにはない難しさがある。試遊ではポケモンのHP(画面左下)と、技の使用状況(画面右下)ばかりに意識がいきがちで、ポケモンの行動や画面右に出る技のアナウンスを見ている余裕があまりなかった。焦って技を雑に撃つだけになりやすいところも。
状況判断の重要度が高いゲーム性のようにも思い、アクションゲームというよりはリアルタイムストラテジー(戦略型ゲーム)に近い印象も受けた。最初のうちは慣れるまで結構大変かもしれない。ただ、バトルシステム自体は難しくも、暴走メガシンカ戦で減らしたHPを引き継いでやり直せるあたり、バランス自体は遊びやすくなっていそうな気もする。

<戦闘の所感まとめ>
・HP、ポケモンの立ち位置、技のクールタイム、相手が繰り出している技など画面内の情報をパッと判断できるといい
・技構成の選択肢が多そう、単純に威力だけで決まらない(発動時間、クールタイム、範囲など)
・「まもる」などの攻撃を防ぐ技の有用性は高い
・交代時の隙が大きいのである程度リスクはあるが、サポート役のポケモンで相手の能力を下げたり、「ひかりのかべ」などを使ったりしてからすぐメインアタッカーに交代する戦法は今作でも有効そう
・ポケモン操作(技の使用)とキャラクター操作(ダッシュ、ローリング)を切り替えながらの立ち回りを意識したい
・背面ボタンがほしい!
技構成と立ち回り面で攻略性がいろいろありそう! 今回の試遊はNintendo Switch 2 Editionでの体験で、高解像度と高フレームレートで遊ぶことができた。全体的なレスポンスもよく、『ポケモン スカーレット・バイオレット』のNintendo Switch 2 プレイ時に近いかと思う。
なお、今作の通信要素はすでに公式サイトで公開されている「Z-A Battle Club」という最大4人で通信対戦できる機能のみで、レイドバトルのような協力プレイ要素は無しとのことだった。
最後に、試遊会場で展示されていた本作と同時に発売するポケモンセンターオリジナルグッズを紹介! 商品の詳細についてはこちらへ。※値段はすべて税込み価格


A2ポスター&ポストカード6枚セット ミアレシティのマップ(1980円)、ぬいぐるみ 等身大チコリータ(7700円)/等身大ポカプ(7700円)/等身大ワニノコ(8800円)
ゲーム中だとチコリータは0.9m、ポカプは0.5m、ワニノコは0.6m。チコリータは頭部の葉っぱ込みの高さなのかも。

ぬいぐるみ フラエッテ(えいえんのはな)(2970円)、マグカップ ミアレシティのポケモンたち(1760円)
AZと行動を共にしている、黒い花を持つフラエッテがグッズ化。

【選べる】ハンドタオル フラエッテ(えいえんのはな)/ミアレシティのポケモンたち/ジガルデ(10%フォルム) (各660円)、メタルキーホルダー プリズムタワー&チコリータ・ポカブ・ワニノコ(1320円)
2枚で1100円になる、選べるハンドタオルシリーズ。

アクリルキーホルダーコレクション メガシンカポケモン&メガストーン(各715円) ※全10種。種類は選べません。
今後の他のメガシンカポケモンも出してほしい!

主人公のライン入りソフトハット ブラック/ホワイト(各4,400円)、主人公のメガリング風バングル(3960円)、主人公のサークルポーチ(3520円)

主人公のブルゾン M/L(13200円)、スウェット Free(7700円)
ぜひソフトハットとセットでどうぞ。普段使いもいけそう?

こちらはグッズと一緒に展示されていた『ポケットモンスター』シリーズの歴代パッケージ。個人的にゲームボーイアドバンスの横長パッケージが好きだった。
おわり
『Pokémon LEGENDS Z-A』/『Pokémon LEGENDS Z-A Nintendo Switch 2 Edition』
発売日 2025年10月16日(木)
価格 『Pokémon LEGENDS Z-A』 パッケージ版 7,128円/ダウンロード版7,100円
『Pokémon LEGENDS Z-A Nintendo Switch 2 Edition』 パッケージ版8,128円/ダウンロード版8,100円
©1995,1999 Nintendo/Creatures inc./GAME FREAK inc.
©2025 Pokémon.
©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.
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