ゲーム
2025/09/05 00:00

HD-2D版『ドラゴンクエストI&II』先行プレイレポート:便利な新システム、追加されたストーリー展開、歯応えのあるボス戦!

2025年10月30日発売のHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』の一部を先行体験。『ドラゴンクエストI』(以下DQI)ではガライの町~岩山の洞窟、『ドラゴンクエストII』(以下DQII)では大灯台でそれぞれ約45分の試遊を行った。本記事では試遊で体験した内容や、新たな要素、特徴的な部分などについてレポートしていく。ストーリーやボスの行動について触れているところもあるので、初見を楽しみたい方はご注意いただければ。

※画面はPS5版およびPC版の開発中のものです。

システム周りの新たな設定

ゲームシステムの基本はHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(以下DQIII)と同じだが、いくつか利便性の上がる機能が追加された。

■アイテムさくせん
オート行動時に使用するアイテムの使用範囲を設定できる。「すべてつかう」「装備だけつかう
どうぐだけつかう」「何もつかわない」の4項目。道中で道具を節約したいときや、攻撃に専念させたいときは「装備だけつかう」や「何もつかわない」にするとよさそうだ。

■レベルUP時回復/死なない設定
ゲームモード(難易度)の項目で追加された2つの機能。「レベルUP時回復」はオフにするとレベルアップしたときにHPとMPが回復しなくなる。「いばらの道だぜ」だとデフォルトでこの機能がオフになっており、よりハードなゲームバランスに。原作当時のシビアさを求めるならオフでプレイするのも一興。

死なない設定」は「楽ちんプレイ」でのみ変更できる機能で、オフにすると戦闘不能にならないという仕様が解除される。HD-2D版『DQIII』でさすがに死なないのは緊張感がなかった…という部分はあったので、オフにしたほうがプレイしやすいバランスの中でもゲーム性を保てるのでは。

バッチリ冒険、いばらの道だぜでは「死なない設定」は変更できない。個人的にいばらの道だぜの経験値マイナス補正もオフにできたらよかったなと思ったがそれは贅沢か。

■有利コマンド機能
オンにすると特技や呪文の選択時に対象の敵に弱点を突けるか判別できるようになる。初見でも弱点がわかる点は道中でもボス戦でも有用に働きやすい。

弱点を突ける行動のアイコン部分が点滅し、敵の頭上に「弱点」というアイコンが表示される。

■宝箱の場所/ひみつの場所
オンにすると宝箱の場所やひみつの場所が地図やミニマップ上で判別できるようになる。HD-2D版『DQIII』では「とうぞくのはな」を使ってコツコツと探したものだが、これらの機能を使えば場所が丸わかりとなるのだ!

地図上に表示される赤い◆アイコンが宝箱の場所。アイテムの入っているツボなどの場所は表示されない。

地図左の方に出ている復数の小さい輪っかのマークがひみつの場所がある目印。従来どおりオフのままで探索していくもよし、オンにして効率よく進めていくもよしだ。

■べんりボタン
こちらは本作の新機能ではなく、HD-2D版『DQIII』のアップデートで追加されたものだが合わせて紹介。方向キーに特技、呪文、道具を4つまで登録でき、マップ探索中にR1ボタン+方向キーで登録した内容を実行できる。

トヘロスやインパスといった使用頻度が高い行動をメニュー画面を開かずに実行できる。HD-2D版『DQIII』をアップデート前にクリアしたプレイヤーは皆この機能がほしかったと思っていたはず。

■相手のようす
戦闘時のコマンド選択画面でR3ボタンを押すと、相手にかかっている状態異常が確認できるようになった。

こちらもほしかった機能のひとつ。これでエフェクトを見て判断しなくても済むように。

「巻物」で呪文や特技を習得

『DQI』『DQII』共通で、新しいアイテムの「巻物」が追加。巻物は宝箱などから入手でき、使用すると巻物に書かれた特技や呪文を新たに習得できる。『DQII』では巻物によって習得できるメンバーが決まっているようだ。

『DQII』では「さみだれけんの巻物」をサマルトリアの王子が習得できた。巻物のことを考えるとこれまで以上に宝箱は隅々まで探して見つけたいところ。そんなときこそ宝箱の場所を表示する新機能の出番…!

「紋章」による特殊な効果

『DQII』で登場した、「太陽」「星」「月」「水」「命」の力を宿した5つの紋章。本作では『DQII』だけでなく、『DQI』でも5つの紋章を集めていくことになる展開になるとのこと。また、紋章を所持していると、一定の確率や特定の条件を満たすことでバトル中にさまざまな効果が発揮されるという要素が追加された。

効果が発動すると紋章が浮かび上がる。「たいようの紋章」の場合、一部の特技で「かいしんのいちげき」が発生するようになる。

つきの紋章」は一部の呪文が暴走するようになる。紋章が発動する詳しい条件は不明で、試遊だと開始序盤で太陽が2回、月で1回発動したきり、以降は発動する場面は見られなかった。ボス戦で発動したらいいなと思っていたがそうはならず。

他にも「いのちの紋章」を所持していると、バトル中に一部の特技や呪文が変化して「超絶技」を発動させることもできるようだ。試遊ではいのちの紋章を所持していないので直接確認することはできなかったが、例えば「ドラゴン斬り」が「竜王斬り」なるといった変化があるらしい!

それでは実際に試遊した内容を紹介していく。

【DQI】主人公

Lv10時の特技・呪文
けもの突き、かえん斬り、うけながし、みかわしきゃく
ギラ、デイン、マホトーン、ラリホー、ホイミ、インパス

主人公は勇者ロトの子孫で、仲間はおらず一人旅となる。特技や呪文は様々なタイプを習得し、ステータスはうんのよさが特に高い。HD-2D版『DQIII』と同じ仕様なら、うんのよさは「物理攻撃のダメージ」「会心の発動率」「状態異常の成功率と回避率」に影響する重要なステータス。一人旅ということも考慮して、高めに設定されているのかも。

【DQI】ガライの町から岩山の洞窟へ

伝説の勇者が大魔王を倒し、平和がもたらされたアレフガルドの地は闇の覇者・竜王によって再び魔物に覆い尽くされてしまう…というのが『DQI』のあらすじ。原作ではストーリーに伴うイベント要素がほとんどなく、竜王を倒すという最終目的だけ提示され、あとはNPCにヒントを聞きながら自由に進んでいくというゲーム性だった。HD-2D版ではそのあたりはどうなるか気になっていたが、原作を基盤にしつつストーリー展開が丸ごと追加される形になっている。

用意されていたセーブから再開直後、ガライの町で悪徳商人が「とうぞくのカギ」を80万ゴールドで売りつけようとしており、あまりに高すぎるとして民衆から叩かれている場面から始まる。

試遊範囲の直前のストーリー展開はわからないのだが、勇者もとうぞくのカギを必要としているようで、宿泊先に向かった悪徳商人を追いかける…というのが試遊での最初の目的だった。原作ではガライの町は進行のヒントを聞けるくらいの場所で、「とうぞくのカギ」自体も存在していない(まほうカギはあった)。

ガライの町は『DQIII』ではガライの家があった場所。『DQIII』のアレフガルドと比較してみるのも楽しいかと。

原作での戦闘は常に1vs1であったが、HD-2D版では復数匹登場するようになった。また、原作の『DQII』や『DQIII』に登場するモンスターも本作で出現する。敵全体やグループ攻撃ができる武器が重宝するだろう。

フィールドには復数のアイテムを入手できるキラキラポイントが今作にも存在。森の中にある場所は動画を見返すまで気づかなかったなど、HD-2D版『DQIII』に比べて見つけづらい場所にも配置されているのかなという印象。

悪徳商人が滞在している街道の宿屋へ向かうと、商人が持っていたとうぞくのカギがカンダタに奪われた…という展開に。カンダタは『DQIII』で初登場したキャラクターなので、もちろん原作の『DQI』には登場していない。ということでこのカンダタとは一体…!

カンダタがいるという岩山の洞窟に向かう途中、大きな毒沼の近くに名もなき廃墟という場所があった。

廃墟にはおばあさんが一人いるだけ。魔物に滅ぼされてしまった集落のようだ。広がる毒沼もその影響なのだろう。

岩山の洞窟に入るとカンダタと子分が何やら揉めているところを目撃し、姿を見せるとカギを狙ってきた泥棒と勘違いされて戦うことに。まあ「カギを狙ってきた」というのはあっているのだが。

【DQI】カンダタ戦

ということでカンダタ戦! 最初は「みかわしきゃく」を使ってカンダタの攻撃を回避できたのだが、いざダメージを受けると非常に痛い! いばらの道だぜだと、カンダタから受けるダメージが30以上。こちらの最大HPが84なので1/3以上ダメージを受けてしまう。

一応カンダタは2回に1回しか攻撃をしないので、回復するターンは作れるのだが、カンダタこぶんからのダメージと合わせるとホイミややくそうの回復量が追いつかない。結局カンダタこぶんを1匹倒したところであっけなく全滅してしまった…。カンダタ戦から急に難しくなっていない…!?

こうなると突破するにはいかにカンダタの攻撃を受けないかが最重要になるっぽく、「みかわしきゃく」を使って回避率を上げるか、カンダタが攻撃するターンで「うけながし」を使ってやりすごしつつ敵にダメージを与えていくかしかない。

ということで2回目は「みかわしきゃく」に賭けるより、カンダタが攻撃するターンは「うけながし」、次のターンはホイミを使うという地道な戦法で挑んでみることに。ただし「うけながし」も失敗する可能性があるし、受け流し先はランダムになる。どの道運頼み。

その戦法でなんとか残りカンダタだけの状況を作ることができ、このまま「かえん斬り」と回復を繰り返していけば勝てるのでは! …と思った矢先、飛んできた「つうこんのいちげき」!!! 残りHPを一気に減らされ、今回もあえなく敗北となった…。 つうこんの存在を考慮していなかったよ…。

つうこんのいちげきは66ダメージ。常にHPが減っている状況を考えると出されるとほぼ耐えられない火力である。同じ戦法で再挑戦してみたのだが、またしてもつうこんを受けて敗北。ターンが長引くとそのぶんつうこんのいちげきを受ける可能性が高くなるリスクがあった。「みかわしきゃく」も使っておくべきだったかも…?

また、カンダタがひとりの時に「うけながし」を使ってみたものの、毎回失敗してダメージを受けるというリアル運の悪さも引き当てる。最終的に試遊時間も残り少なくなってきたこともあり、やむを得ず「バッチリ冒険」にして突破したのであった…。まさかカンダタに恥をかかされるとは…。「バッチリ冒険」の場合、受け流し戦法で問題なく突破できた。被ダメージが下がるぶん、HP管理がシビアにならない点が特に大きい。

岩山の洞窟の奥地へ

カンダタ戦後、カンダタから洞窟の奥へ行ったまま戻ってこない子分を助けてほしいと頼まれる。断ってみると、とうぞくのカギを子分に飲ませると脅されてしまった(どちらかというと子分が)。子分の涙に免じて助けに行こう…。子分によると、どうやら岩山の洞窟は人間を惑わす妖精が出るという噂があるらしい…?

岩山の洞窟は『DQIII』に登場した同名のダンジョンと内部構造は概ね共通しているが、内部がより崩壊していて木の橋が造られているなどの違いが見られた。なお、原作では岩山の洞窟はストーリー進行上は行く必要のないダンジョン。

一人旅では状態異常の脅威度が高い。道中ではまどうしのラリホーやマタンゴの攻撃で眠ってしまうことがあり、こうなると敵に攻撃されて目覚めるまで待つしかなかった。

ラリホーでおなじみドラキーマも出現。HD-2D版『DQIII』で敵にラリホーをかけて蹂躙していたのが、今度は逆の立場になる可能性も…。

そして最深部に到達…ということで試遊時間が終了してしまう! カ、カンダタ戦で時間を使いすぎたせいだ~~~…。しかしそんな愚かな様子を憐れんだスクエニから、その後のプレイ映像を提供してもらうことができた。

【DQI】ようじゅつし戦

進んだ先にはようじゅつしがおり、2回目のボス戦が発生。今度は1vs1の戦いだが、ようじゅつしはスクルトで防御を上げつつマホトーンでこちらの呪文を封じてくるという厄介な戦法を使ってきていた。デインで弱点を突けるものの、マホトーンを使われると有効打を与えにくくなり、回復もやくそう頼みになる。

相手の攻撃手段は主にベギラマで、たまに物理攻撃も使用。ベギラマは威力が高いため、食らったターンのあとはどうしても回復に割く必要が出てきそう。威力の低めな物理攻撃をしてきた時や、マホトーンが外れてくれた時はラッキー。素早く突破するにはいかにデインを当てていけるかの重要度が高そうだ。つまりマホトーンお祈り…? シンプルな殴り合いに近いぶん、「いばらの道だぜ」だとダメージレースで追いつかなくなりやすい危険はあるかもしれない。

ようじゅつしを倒したあと、謎の声が聞こえてくる。このあとは驚きの展開があり、興味深い話を聞くことができた。ここは自分の目で確かめていただければ…!

その展開のあと、入口に戻るとカンダタたちが眠っていた。どうやら人を惑わす妖精の仕業で眠っていたらしい。約束どおり、カンダタからとうぞくのカギをもらったところで映像は終了! 今回のカンダタ、部下思いなところや義理堅いところがあるっぽい!?(カギ飲ませようとしてたけど)

【DQII】パーティメンバー

パーティメンバーはローレシアの王子、サマルトリアの王子、ムーンブルクの王女と、今作で新たに参入したサマルトリアの王女(サマルトリア王子の妹)を加えた4名。

■ローレシアの王子

Lv22時の特技
しっぷう突き、けもの突き、とびひざげり、石つぶて、かぶと割り、必中拳、もろば斬り、ドラゴン斬り、まじん斬り、ちからため

主人公となるローレシアの王子。呪文は使えないが多彩な剣術と体術の特技が揃う。ちからやHPの高さがウリ。FC版やSFC版だと素早さも高いステータスだったが、今作では低速高耐久アタッカー寄りとなった。味方のサポートを受けつつ高い火力をお見舞いしていく役割となるのでは。

なお、ステータス画面には各キャラクターの二つ名と肩書きも表記されている。ローレシアの王子の二つ名は「マイペースプリンス」。ドラクエの主人公はほぼ喋らないので性格が不明なところはあるが、何事にも動じないような態度を取っているのはマイペースだったから…? 肩書きは4人共通で「勇者の子孫」。ちなみにSFC版だとローレシアの王子だけ「勇者の子孫」という肩書きだった。

■サマルトリアの王子

Lv22時の特技、呪文
かえん斬り、まわしげり、ミラクルソード、いなずま斬り、うけながし、みかわしきゃく、くちぶえ
ギラ、ベギラマ、ザキ、デイン、スカラ、スクルト、マホトーン、ニフラム、ホイミ、ベホイミ、キアリー、ルーラ、リレミト、トラマナ

サマルトリアの王子は剣技と呪文をバランスよく習得する。大きな火力は出しづらいが、状況に応じて物理で攻めるか呪文で攻めるか切り替えたり、サポートを優先したりなど器用に立ち回りやすいだろう。二つ名は「うっかり王子」。原作をプレイしたことある人は納得しかないかもしれない。いやーさがしましたよ。

■ムーンブルクの王女

Lv22時の特技、呪文
とおぼえ、投げキッス、愛のムチ、せいしんとういつ、キラキラポーン、あなほり、いぬのはな
イオ、イオラ、バギ、バギマ、マジックバリア、ルカニ、ルカナン、マヌーサ、ラリホー、ホイミ、ベホイミ、キアリク、ザメハ、ザオラル、ルーラ、リレミト、トヘロス

呪文の扱いに優れるムーンブルクの王女。強力な攻撃呪文を使ったアタッカー役から補助呪文を使ったサポート役までこなせる。なかなかユニークな特技も覚えているのも特徴。「あなほり」「いぬのはな」「とおぼえ」には思わずくすりとしてしまう。ムーンブルクの王女と言えばアレのイメージが強いですからね…。「いぬのはな」はシリーズ初の特技。試遊中は使い忘れてしまったのだが、「とうぞくのはな」と同様の効果だろうか。HPが低いため打たれ弱さには気をつけたいところ。

二つ名は「亡国の王女」。他3人のあだ名っぽさと比べるととても真面目。それだけ突っ込みどころがなく、しっかりしているのかもしれない。

■サマルトリアの王女

Lv22時の特技、呪文
ねむりアタック、まわしげり、しびれアタック、ツッコミ、みかわしきゃく、くすぐりの刑、(Lv23で)まりょくの風
メラ、メラミ、ヒャド、ヒャダルコ、ホイミ、インパス

サマルトリアの王女は素早さが高く、運のよさは更に高い。特技は補助向きが揃うが、メラ系やヒャド系による呪文での攻撃も可能。特技の中では「まりょくの風」が目新しく、4ターンの間、味方全員のMPを少しずつ回復させるという効果を持つ。まりょくの風自体の消費MPが3しかないため、実質タダみたいなもの。道中でMPを保ちつつ進めやすくなるだろう。

そしてサマルトリアの王女の大きな特徴として、『DQIII』の遊び人のように恐らくランダムで勝手な行動を取ってしまうことがある

試遊で確認できた遊び行動は5種類で、いずれもHD-2D版『DQIII』と同様のものだった。

・大きな石を投げる ・悪口を言う ・紙切れに火をつけて投げる ・みんなを励ます ・大声で歌う

遊んだ回数:31回中7回(約22.6%)
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具体的な仕様は不明で試行回数も少ないが、試遊した範囲での確率は遊び人の25%に近い数値だった。遊び行動が連続して起きていたのはたまたまだろう。道中では遊ばれてもそれほど影響はなかったが、ボス戦では遊び以外の行動をとってほしかったという場面はあった。遊び人と同じく、重要な場面で指示した行動をとってくれないことが戦況に響くことがある可能性は留意しなければらないか。でもかわいいキャラクター性で許しちゃうそう。

二つ名はイメージ通りの「やんちゃ姫」。マイペースプリンス、うっかり王子、やんちゃ姫…という名前だけ見ると面白パーティの珍道中感。亡国の王女がパーティの取りまとめ役になってそうな印象だ。

【DQII】大灯台へ

『DQII』の試遊範囲は大灯台。原作だとゲーム中盤に訪れる難関ダンジョンで、今回の試遊範囲も大灯台のみということで攻略に時間がかかるだろうということは察せられた。

ムーンブルク西のほこらから外に出て、船に乗ってすぐ北方向にある大灯台へ。

大灯台の入口で、紋章の番人と名乗る老人に声をかけられる新規イベントが発生。大灯台を踏破すれば新しい紋章が手に入るという。

大灯台は広く、迷路のような作りになっているため一筋縄ではいかない。階段の数が多い上、たどり着いた先が行き止まりという場所も多いので、上下階を行ったり来たりしながら進んでいくことになる。地図を見ながらでも目的地までどうやって行けばいいのか把握しづらく、なかなか大変であった…。

地図画面の左側に「ふくびきけん」のアイコンも確認できた。FC版では主に道具屋での購入時にランダムで、SFC版では購入後の所持金が特定の条件の時にもらえることができたアイテム。ふくびきけんを使うとスロットを回せるミニゲームに挑戦することができ、出た絵柄によって異なる景品を獲得できたのだ。今作でも同様な要素なのかは試遊範囲外であったため不明。

FC版で猛威を振るったドラゴンフライも登場。今作ではすぐに倒せてしまったので脅威さは感じられず。敵の中ではアンデッドマンの火力の高さが恐ろしく、つうこんのいちげきでローレシアの王子が134ダメージ受けた時はヒヤっとした(ゲームモードは「いばらの道だぜ」)。ガルーダのバシルーラ、ゴーゴンヘッドのラリホー、しびれくらげのマヒ攻撃など行動不能に伴う攻撃もよく見られる傾向だった。

進んだ先で紋章の番人と再開。番人と言うわりになぜかやたら主人公たちに紋章や妖精のことを聞き出そうとしてくるが…?

宝箱だけでなくツボからも様々なアイテムが入手できた。迷っている間でも得るものはある。宝箱の表示をオンにしていても、隅々まで探索してみる価値はあるかと。地図上で目的地の場所が分かった後は、階段の位置を参考にルートを逆算して向かうことになった。

こうして7階にある2つ目の目的地にたどり着けたのは試遊開始から約30分後。これでも結構トヘロスを使ってエンカウントは抑えていた状態である。

再び紋章の番人と再開し、「精霊ルビス」の話題を振られる! ルビスは『DQII』で初登場したキャラクターで、アレフガルドの地を作り出した存在。正確に言うと『DQII』ではセリフのみだったので、姿も含めると『DQIII』が初となる。HD-2D版『DQIII』をプレイしたユーザーは記憶に新しいのでは。ちなみにSFC版『DQI』ではエンディングで名前だけが登場している。今作でもルビスに関するスートリー展開があるのだろうか。

最後の目的地へ向かう際、階段の脇にある細い道を通ろうとした際、入力が滑って落ちてしまう! ここトラップすぎる!! こうして1階から登り直しになったとさ…。ただ1階から近い場所ではあったので、2分ほどで目的地へ到着することはできた。

【DQII】ネコノマンサー戦

ついにボス戦! 原作ではグレムリン✕4との戦闘だったが、今作ではネコノマンサーという新たなボスも一緒に登場(見た目はねこまどうの色違い)。ネコノマンサーが使う攻撃呪文の中で危険なのがザキとザラキ

ザオラルを使えるのがムーンブルクの王女だけのため、彼女が即死してしまうと復活させる手段がなくなってしまう。また、ネコノマンサーの使うメラミとベギラマに対抗するため、マジックバリアの存在が重要に。つまりこのボス戦ではいかにムーンブルクの王女を死亡させないかという部分にかかっている。実際試遊でも開幕ザキでムーンブルクの王女が死んでしまい、そのまま対抗手段がなく敗北してしまうという結果に。

そこで活躍するのが、これまたムーンブルクの王女が使える特技「キラキラポーン」! この特技は登場作品が『DQX』『DQXI』だけなので馴染みがない人もいるかもしれない。今作での効果は、『DQXオフライン』と同じく状態異常と即死を防げる効果を付与するというもの(※)。つまり、キラキラポーンを自身にかけておけば即死からの事故を防げるのだ!

※『DQX』と『DQXI』では状態異常のみ防ぐことができ、即死は防げない。

なのだが、試遊中はこのキラキラポーンの存在を完全に失念。「当たらないように祈る」という手段で突破することになった…。

※追記:ごめんなさい、マジックバリアとかキラキラポーンの前にムーンブルクの王女はマホトーンが使えます。これが一番の有効打かもしれません。

グレムリンは物理攻撃とひのいきのほか、ラリホーも使ってくるのが厄介。中途半端にダメージを与えてもホイミで回復してくるためしぶとさもある。こちらの回復を優先してなかなか手を出せないでいると逆に追い込まれる可能性も。

幸ネコノマンサーのザキとザラキを連発してくるが成功率は低かったため(クリフトかな!?)、2回目はムーンブルクの王女が死ぬことがなくグレムリン✕4を倒した状況に持ち込めた。ここから一気に追い込もうと思いきや、ネコノマンサーが想像以上にタフ! 

1匹になってから11ターン経過し、ようやく相手のHPが半分になったところであえなく試遊時間が終了。『DQII』でも試遊範囲を踏破できないまま終わってしまった…。ボスに行くまで時間をかかってしまったのもあるが、ボス戦での選択のミスや回復優先で攻め手が少なくなってしまった要因も大きいと思う。製品版なら勝てばよかろうなのだ~であるが、時間の限られている試遊では悪手に。RPGがへたすぎる!!!!

なお、今回の試遊では『DQI』『DQII』ともに、ダンジョンの適正レベルより意図的に1低い状態にしていたとのこと(開発中基準)。ただ装備自体は道中で入手できるものよりは強かったため、不利な状況というほどでもなかったはず。そもそも「いばらの道だぜ」でプレイしたのが間違いと言われればそれはそう。でも気になる方もいると思うので…。

今作の場合、常時「いばらの道だぜ」でのプレイで、意図的にレベルを上げていかない場合、毎ターン的確な行動を指示して戦略的に戦う必要がありそう。ボスの攻撃に対する対策も重要性が高そうだ。今回の試遊みたいに、一旦ボコボコにされてから対抗策を練って再挑戦する…というスタイルが基本になってくるかもしれない。それこそ攻略の醍醐味である。

HD-2D版『DQIII』では、「まものよび+ビーストモード」の圧倒的強さや、物理攻撃でダメージを与えにくかったことから、道中でもボスでもひたすら「まものよび」で突破していくという雑な攻略方法が最適にもなりやすかった(アップデート前)。そもそもキャラクターのシステムが違うものの、その点と比較すると、今作はちゃんと選択肢を変えながらプレイしていけるような気はする。

もちろん一部を試遊しただけでは判断できないが、今回の試遊範囲からは「歯応えがあるようにしている」というメッセージは感じ取れた。攻略していて楽しいバランスになっているといいなと願う(試遊で下手なやつが言うなという感じではあるが)。もちろん新しいストーリー展開にも期待!

おわり

ドラゴンクエストI&II
【発売日】2025年10月30日(木) ※Steam版は2025年10月31日(金)
【対応機種】Nintendo Switch 2、Nintendo Switch、PlayStation5、Xbox Series X|S、Steam、Microsoft Store on Windows
【ジャンル】RPG
【プレイ人数】1人
【価格】
通常版[パッケージ版/ダウンロード版]……7,678円(税込)
勇者ロトの子孫セット [パッケージ版のみ] …… 11,980円(税込)
キャラクターコンプリートセット [パッケージ版のみ] …… 14,980円(税込)
HD-2D 版 ロト三部作セット [ダウンロード版のみ] …… 12,760円(税込)

© ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX
© SUGIYAMA KOBO ℗ SUGIYAMA KOBO

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