『ドラゴンズドグマ 2』開発者メールインタビュー
いよいよ3月22日の発売が迫った『ドラゴンズドグマ 2』! 前回の記事や動画は見ていただけたであろうか。今回は試遊で気になったことについてメールインタビューを行わせてもらい、伊津野英昭ディレクターより回答をいただいた。
──今作ではゲーム内の時間経過によって状況が進行するクエストがありました。そういったクエストは多数あるのでしょうか。
時間経過が結果に影響があるクエストはそれほど多くないですが、「時間経過で変わらないとおかしいよね」という状況のものは、プレイヤーが得た情報によって納得の行くような変化が起こるようにしています。
本作にはメインクエスト・サブクエストといった区別をつけていないですし、ユーザーにはクエストや状況を見て受ける受けないや急いでやるかどうかの優先順位なども決めてもらえればと思います。
──自動的に発生する以外にも、前作のように「誰かに話しかける」「掲示板から確認する」ことで発生するクエストもあるのでしょうか?
話しかけて欲しそうな人がいて、そこから始まるクエストもあります。掲示板クエストはありません。それ以外も色々な方法で始まるクエストがありますが、ファンタジー世界での生活を考えると普通の始まり方になるよう意識しています。突発的に発生するクエストもありますね。
──戻りの礎の入手数や設置上限数の総数はどれくらいになるのでしょうか。
設置上限数は10個までです。入手はそれ以上にできますよ。
戻りの楔をフィールドに設置すると、刹那の飛石を使って設置した場所へ瞬時に移動できる。街など複数の場所には固定タイプの戻りの礎があり、覚者が一度触れることで利用が可能になるとのこと。
──前作はストーリークリアまでは突破しやすい難易度に思えましたが、今作はどれほどのバランスになっているのでしょうか。
第1作からのコンセプトではありますが、「アクションの腕前を上げる」「経験値やお金を稼ぐなど、プレイに時間をかける」「敵の弱点や相性などの知識を仕入れる」、3つのどれか1つがあれば充分クリアが可能です。
逆に難易度が高いと思ったときは3つのどれかが間違っているか足りていないので、パーティー構成やスキルを変えたり、レベルを上げたり敵の特性をもっと研究したりしてみるのが良いかもしれません。
前作より敵を倒す方法が増えているので戦闘単体での難易度は下がっていると思いますが、逃げた時に追ってくる精度が上がったり敵の生態によって徘徊する場所が有ったりするので、逃げ回った時の難易度は上がっていると思います。
──前作同様レベルアップ時はジョブごとにパラメータの上昇値が異なりますが、今作ではジョブを変更した際にパラメータが変化しているのを確認しました。こちらは「レベルごとにパラメータが決まっている」「ジョブごとにパラメータ補正が入る」のどちらになっているのでしょうか。
転職するとジョブごとに現在のパラメータに補正値がかかります。レベルごとにパラメータは決まっているわけではありません。
剣を振るうファイターと呪文を唱えるメイジでは、伸びるパラメータは異なるのが自然だと考えていますので、ジョブ毎にどの項目が成長しやすいかは異なります。
例えばマジックアーチャーならば、攻撃力と防御力が低く、魔法攻撃力と魔法防御力が高くなっている。レベルアップ時の上昇値も魔法攻撃力と魔法防御力の伸びが高い。ジョブを変えると素体値に補正値がかかるということで、得意分野を伸ばし続けるか、苦手な能力を補うかといった育成方針もある程度とれる。
──魔剣士はアクション要素が多く、チャージしながら攻撃や魔弾や魔刃を差し込んでいく部分は『デビル メイ クライ』、それと動きに『モンスターハンター』の操虫棍っぽさも感じました。
『ドラゴンズドグマ 2』では、いままでの自分たちが関わったタイトルのノウハウは利用しています。もちろん、本作の前に携わった『デビル メイ クライ 5』からでのノウハウも多く活かされています。
──マジックアーチャーは前作で強力なジョブのひとつであったと思います。今作は魔導弓のみ装備する形で遠距離特化になり、近接戦闘は苦手になった印象でした。
本作のジョブは、例えば遠近両用型だったストライダーを“回避と素早さのシーフ”と“遠距離攻撃のアーチャー”に分離したことをはじめ、よりジョブ毎の「個性」が際立つように再編成しています。マジックアーチャーも、より得手不得手がくっきりするように作られています。
強いか弱いかは状況や敵やプレイヤーの得手不得手によって異なるので一概に言えるものではないです。ダメージの大きい小さいではなくポーンと一緒に戦って楽しいかどうかで調整をしています。
──幻術師のサポート特化で直接的にダメージを与える手段がないという性能は非常に珍しいと感じました。相手の自滅を狙う際は地形による影響差が大きそうです。他はヘイト集める役割が中心になるのでしょうか。
『ドラゴンズドグマ』では、敵との駆け引きについてはいろいろな可能性を感じてもらいたいと考えていました。正面切って戦うも良し、時には逃げることだって駆け引きだと思います。そして多くの可能性の中には、敵を騙すという行為も攻撃の手段になりうるのではないか、という考えもありました。
幻術師は高低差の大きな地形なら幻の地面を出現させて、相手が崖に飛び込んでいくような自滅を狙う立ち回りができるほか、パーティの能力アップ、バフ付与的な役割も可能です。またヘイト管理を上手く行えば、所謂タンク役的な立ち回りもできますね。
──ジョブの種類は公開されているものですべてでしょうか?
そうです。先日発表したアリズンまでの全10ジョブとなります。
最初に選べるジョブはファイター、アーチャー、メイジ、シーフの4種。他のジョブはゲームを進めていくことで増えていくようだ。
──クエストに知識のあるポーンを雇った場合、本来は目印のない目的地に誘導してくれることもあるのでしょうか?
NPCからもらえる情報以上の情報を借りられた先で経験していれば、その情報を元に案内してくれることもあります。案内することで面白くなくなるようなおいしい所は、横にいる友達のようにいい感じに教えなかったりもします。
ポーンにクエストの知識がある場合、クエストの優先設定をすることで目的地まで先導してくれることがある。ポーンを介することで手助けになる要素のひとつ。いろいろな人のポーンをぜひ雇ってみよう。
──「ポーンクエスト」とはどのようなものでしょうか?
ポーンに欲しいアイテムや得てきて欲しい経験を指定してその対価となる報酬を設定することができ、貸し出した先のプレイヤーがその条件を満たせれば報酬を得られます。ポーンに持たせられる簡単なクエストのような感じですね。
ポーンは道中での様々な場所で出会えるほか、リムストーンで条件を指定して雇うこともできる。
──デラックスキットでもらえる「転身の秘術」(キャラメイクをやり直せるアイテム)はゲーム内でも入手できるのでしょうか。
ゲームプレイの中でも入手は可能です。
──今作ではフォトモードで「覚者の表示オン・オフ」の項目はないのでしょうか?
カメラに近づくとキャラが消える仕組みがあるので、覚者のオンオフの項目はありません。
──今作も周回プレイを意識したゲーム性になっているのでしょうか。
一回のクリアですべてのクエストを経験するという事は非常に難しいと思いますし、何度も遊んでいただけるような工夫はしているので、お楽しみに。
──特にこだわった点や、注目ポイントなど、皆様へメッセージをお願いします。
この世界で本当に生きているように感じられるように、様々な部分にこだわって制作しました。なんてことない風景や周りの人々の独り言や会話まで、いろいろ気にかけながら冒険してもらった方が楽しめると思います。
プレイスタイルによって本当に展開が異なってくると思いますので、是非皆さんそれぞれの『ドラゴンズドグマ』を楽しんでいただけると嬉しいです。
★「ドラゴンズドグマ 2」のキャラクタークリエイトが楽しめる「Dragon’s Dogma 2 Character Creator & Storage」 が現在配信中。作ったキャラクターは製品版へ引き継ぎ可能。SNSでは皆さん渾身のキャラクターが多数拝見できます!
ドラゴンズドグマ 2
■発売日:3月22日(金)
■対応機種:PlayStation5、Xbox Series X|S、Steam
■価格:
パッケージ版 9,889円(税込) ※PlayStation5のみ発売
ダウンロード版 8,990円(税込)
ダウンロード版 デラックス エディション 9,990円(税込)
■ジャンル:オープンワールドアクション
■プレイ人数:1人
■CERO:D
©CAPCOM
※画面は開発中のものです。