ポケモンバトルの日本一を決める大会「ポケモンジャパンチャンピオンシップス2025」会場レポート
パシフィコ横浜にて、「ポケモンジャパンチャンピオンシップス2025」(PJCS2025)が6月21、22日の2日間開催。ゲーム部門、カードゲーム部門、『ポケモンGO』部門、『ポケモンユナイト』部門の4部門で日本一を決める戦いが行われるイベントだ。本記事では両日の会場の模様などを紹介していく。
■6月21日

入口のアプローチエリア。キービジュアルのポケモンはピカチュウ、ミュウツー、コライドン、ミライドン、カイリュー、ガブリアス、ヌメルゴン、ドラパルト。




アプローチエリアを抜けると目の前にメインステージ。中央を囲むようにして各部門の配信卓になっており、外側には観覧席が用意されている(『ポケモンGO』は22日のみ実施)。ちなみにゲーム部門のメインステージでは今回Switch2を使用しているようで、ゲーム映像が高解像度かつヌルヌルだった。

こちらはサブステージ。メインステージとは別の配信卓である。

持参のカードを大きなディスプレイに表示させて一緒に記念撮影ができるフォトブース。Vジャンプは持参し忘れたので、2日目はデデンネGXのSRを持っていきたい…。

キービジュアルバーナーですネ!



ブイズexの大型SARカード展示。個人的にブラッキーが好きです。家に飾りたい。


コライドン&ミライドン立像。

会場限定でスマートフォン版『Pokémon HOME』を使った記念メダルやふしぎなカードの受け取りも。


スマホ版『Pokémon HOME』の「ふしぎなおくりもの」と「メダル」のNFC読み取り機能を使い、会場にある端末をタッチするとモロバレルのコードや記念メダルが発行されるのだ。記念メダルはキービジュアルに登場したポケモン全8種を1日1回2枚ずつもらうことができる。
以前だと会場限定の配布ポケモンは3DSやSwitchを持ち込んで会場でダウンロードするという手法だったので、ワンタッチでコードが発行される形になったのは便利になったな~と思いました。

各部門の上位入賞者に贈られるトロフィーが今回はシャーレでオシャレ。



21日は予選リーグが実施されており、会場のスペースとしてはカード部門が大半。対戦前はカード部門のジュニアリーグが特に和気あいあいとして賑やかな印象だった。小学校の昼休みみたいな。



大会とは別に、来場者(各部門の大会選手および同伴保護者と一般観覧の当選者)が自由に参加できるサイドイベントが実施。21日にはゲーム部門とカード部門の2つで、4人1グループによる総当たり戦の「4人リーグバトル」と、3人1組のチーム同士によるガンスリンガー方式の「3on3バトル」が行われた。特にカードは大盛況で、改めて現在のポケカの人気ぶりが感じられる熱気。
ちなみにサイドイベントではジャッジの方々がポケモンのぬいぐるみなどを身に着けていたり持っていたりしている姿が印象だった。各々好きなポケモンを持ち込んでいたのであろうか。
■6月22日
2日目は本戦や決勝戦の開催日ということもあり、メインステージでは1日目よりも多くの観客で賑わっていた。


特に現地で盛り上がりを見せていたのが『ポケモンユナイト』部門。観客数の多さに加え、歓声もとびきり大きかった。同じくパシフィコ横浜で開催された、「ポケモンワールドチャンピオンシップス2023」のときもユナイトの熱気がすごかったのを印象に残っている。
ほかにも2日目は予選がないため、サイドイベントが長時間実施されていた。

『ポケモンGO』と『ポケモンユナイト』のサイドイベントも2日目から実施。


ゲーム部門の4人リーグバトルの様子をちょっと見せてもらったところ、皆さんしっかりガチパを組んでいる様子だった。使用ポケモンの中では特にバドレックス(こくばじょうのすがた)が多かったかも。

ポケカのフリー対戦スペースも用意されていた。みんな楽しそう。個人的にポケカは環境は追いつつも、発売日に買えない状況が続いたことでテンションがだだ下がりしてめっきりプレイしなくなったのだが、当日発表された新弾「メガブレイブ」「メガシンフォニア」から再開したいな~と思った(メガシンカ好き)。今回はちゃんと買えればいいのですけど…。いつ買えるかどうかわからなくてビクビクして過ごすのも結構疲れますよね…。
そして2日目はちゃんとデデンネGXのカードを持ち込んでフォトブースで撮ってきたぞ。

手前ピンボケネ。カナヘイ先生のデデンネ大好き!


うおおおおトリプルデデンネGXだあああああああ!!!!(来場者が並んでいないタイミングで撮らせてもらいました) 満足です。
今回観戦した決勝戦の模様も少し紹介。

ゲーム部門シニアカテゴリのイケダコウスケ選手とサナダハヤト選手の決勝戦は、コライドン構築VSミライドン構築という、ポケモンSV対決!


2本先取して優勝したイケダ選手は、ポケモンをはじめてわずか7ヶ月! しかもSwitchの「みまもり設定」の都合でゲームのプレイ時間が限られていたため、ゲーム以外のところで知識を仕入れるなどして鍛錬していったようだ。個人的に強者になるためにはいかに対戦をこなすかに比重が大きいと感じていたため、意外な練習方法であった。中学生になると勉学や受験で忙しくなっていくため、練習時間の捻出というところでは一番大変なカテゴリなのかもしれない。

ゲーム部門マスターカテゴリのキヌガワ ユウマ選手とキムラ ショウヘイ選手の決勝戦。キヌガワ選手は現地時間6月13~15日に開催されたポケカの北米大会(NAIC)のTOP8に残っており、対するキムラ選手はポケモンWCS2023のマスター部門チャンピオンである!


まずルーザーから勝ち上がったキムラ選手が2本先取してリセットし、その後互いに1勝ずつしたあと、最後は前4本とも固定だった先発のポケモンを入れ替えた戦略でキヌガワ選手が勝利。計5本勝負の大激戦であった。キムラ選手の読みの強さ、キヌガワ選手の対応力、そして互いに「りゅうせいぐん」が外れたことでゲームが大きく傾いたのが印象的な試合。命中90はやはり信用ならない…。

カードゲーム部門のマスターカテゴリ決勝戦はフカセ カブ選手(14勝0敗!)とホンダ ナオヤ選手(12勝2敗)の対決。フカセ選手はチャンピオンズリーグ(CL)2020東京のシニアカテゴリ優勝、ホンダ選手はCL2020愛知のシニアカテゴリ優勝者で公式のプレイヤー名鑑にも登録されている。

お二人は同年代かつ友達ということもあって(対戦はあまりしたことがないとのこと)、決勝戦とは思えぬほど和やかな雰囲気。開始早々に実況解説の音声がヘッドホン越しにも聞こえているとホンダ選手から指摘があり、試合が一時中断するというトラブルもあったが特にその後もピリピリとした空気もなくゲームが進められていった。
また、どうしても観客席のリアクションは聞こえてしまうようで、2戦目のサイドを置く際にフカセ選手から「叫ばんといてな、観客! 頼むで! …ちょっと叫んだな!?」と声をかける場面も。予選やサブステージでは明確にリアクションが禁止されているが、メインステージでは禁止されておらず、どうしても声を上げてしまいやすい状況でもあるためこのあたりの対応は難しい部分なのかもしれない。

1戦目はホンダ選手が勝利し、2戦目はわずか後攻1ターン目でフカセ選手が勝利。3戦目は序盤からフカセ選手が盤面を一気に展開してからジャッジマンでキーカードを引き、フカセ選手は有利な状況を作り出すことに成功。そのままフカセ選手がサイドを1枚も取られぬまま勝利し、見事全勝優勝を果たした。ちなみにジャッジマンを使う際、「せーの、ジャッジマン!」「OK!」と声を出し合うなど、試合というよりも友達同士のポケカバトルを見ているようであった。

フカセ選手が使用していたデッキは前日の夜に使うと決めたもので、2回しか対戦の練習もしなかったという事実も明らかに。それで優勝できるという強豪ポケカプレイヤーの地力がすごすぎる…!
そして大会終了後、ちょうどカード部門各カテゴリ優勝者へのオフィシャルインタビューに居合わせることができた。そこでVジャンプも「デッキの理解度や練度はどうしているか」について聞いてみたところ、
「ポケカを長くやりすぎているので、1回で使い方がわかる感じですね」(フカセ選手)
なるほど、ポケカが身体に染み込みすぎていてカードの効果を見ればすぐにどういう使い方をすれば把握できるのか…! ジュニア優勝のアナン選手、シニア優勝のヨシハラ選手も直前に使用するデッキを決めていたようで、同じような感覚なのか聞いてみると、
「いや……(首を傾けながら迷いつつ)。今回は回しやすいデッキだったから」(アナン選手)
「練習段階でちょっとずつ色んなデッキを触り、前日に決ています」(ヨシハラ選手)
ゲーム部門シニア優勝のイケダ選手がゲーム以外のところで練習を積んでいたように、プレイヤーによっても少しずつプレイスタイルが違うのだなというのを改めて理解させてもらいました。
【PJCS2025各部門優勝者】
■ゲーム部門
ジュニア:ウエズ ヒデオ選手
シニア:イケダ コウスケ選手
マスター:キヌガワ ユウマ選手

■カードゲーム部門
ジュニア:アナン ユウト選手
シニア:ヨシハラ ダイゴ選手
マスター:フカセ カブ選手

■『ポケモンGO』部門
タナカ タクミ選手

■『ポケモンユナイト』部門
REJECTチーム

8月15~17日にアメリカで開催される、ポケモンワールドチャンピオンシップス2025でのご活躍も期待しております!
©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
©2025 Niantic, Inc. ©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
©2021 Pokémon. ©1995-2021 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc. ©2021 Tencent.